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同情 ページ33

「じゃあまた今日からよろしく頼むよ」

「・・・はーい」


拐われてから2週間ほど過ぎたある日、私はコンビニバイトへと復帰を果たしていた。

・・・・・・いや軽くない?
今日からまたよろしくーって・・・軽くない?

以前にも交通事故で骨折をしてしばらく休んでしまったことがあったけれど、そのときも全く同じ「また今日から頼むね」という言葉のみだったことを思い出す。
長らく休んでしまって──しかも今回は当日無断欠勤があったにも関わらずクビにならなかったのは有り難い。···のだが、ここまで来るともはやただの『無関心』である。


「人手不足だし、そんなもんか・・・」


何を隠そうこのコンビニ、アルバイトの無断遅刻や無断欠勤は当たり前で、そのまま連絡を寄越さずに出勤しなくなる人も多いのだとか。
今回の件でひとまず謝罪の連絡をしてみれば、叱責どころか「2週間後くらいから復帰できる?いやぁ〜、連絡くれてありがとう!」なんて言われる始末だった。

私も比較的ノリと勢いで生きてきた人間ではあるが、社会人としてのホウレンソウはそれなりにちゃんとしている方らしい。


「いらっしゃいませ」


復帰初日、最初のお客様。
久しぶりのレジ操作を失敗しないように、なんて気を引き締めながら入店してきたお客様に目を向けた。


「げっ・・・!」

「・・・何してんですかィ」


私がここにいることはさすがに想定外だったのか、向こうも私を見るなり動きを止める。

よりによってあの沖田総悟(悪魔)とここで顔を合わせるとは。


「何って・・・バイト」

「土方さんから近くでバイトしてるとは聞いてやしたが、ここだったんですねィ」

「早急にお帰り願う」

「まァ、んなこと言わずに。タバスコ買いに来ただけなんで。」

「1本1万円になりますけど」

「構いやせんぜ、どうせアンタの兄貴の財布だし」

「心から十四郎に同情するわ」


冗談でだって法外な値段を請求しているのだ。警察の立場なら取り締まるフリくらいすれば良いものを。

求めているタバスコがただの嫌がらせアイテムと化すことが分かるぐらいには、嫌がらせの矛先が誰か察しがつくぐらいには、沖田さんとの付き合いを重ねてしまった。まったく不本意でしかない。


「あ、同情と言えばAさんこそ大変だったみてェで。真選組釣るためのエサにされかけたんでしょ。」

「・・・なんで知ってるの」


嫌な予感。
私はどうかその予感が当たらないように、と願うことしかできなかった。

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ξεグリムэЭ(プロフ) - えだまめンヌ。さん» ありがとうございます!ログイン情報を忘れて長らく更新できなかったアホなのですが(笑)引き続き頑張ります! (2020年9月2日 2時) (レス) id: 69bdc7b84c (このIDを非表示/違反報告)
えだまめンヌ。 - しっかり掴まれていて、リアル銀魂!って感じが凄いなと思いました笑ええぇ…未だに驚かされています笑銀さんの生き様だとか、そういうものも盛り込まれていて一気に引き込まれました。この作品大好きです!!応援しています!! (2020年6月18日 16時) (レス) id: 510c711c3f (このIDを非表示/違反報告)
えだまめンヌ。 - 昨日の夜この作品を見つけ、次の日が学校という事も構わず一気読みしてしまいました笑めっっちゃ面白い!!こんな事があったら、きっとキャラはこういう事を言うんだろうな、するんだろうなという部分を→ (2020年6月18日 15時) (レス) id: 510c711c3f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ξεグリムэЗ | 作成日時:2019年3月22日 6時

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