【銀魂】女隊士と愉快な仲間達６９

３２６５話 ページ32

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「はーい、検問にご協力くださーい」



白い軽トラックに乗っていたおじさんは、私の顔を見て「おっ、ニュースで見た子だ！」と笑った。どのニュースでその存在を知ったのかは、聞かないでおこう。



「検問って、何かあったの？」

「ええ、最近アルコールを摂取したのに運転する輩が多くてですね」

「あー」

「そっからまた事故を起こすもんで参ってるんですよ。お時間取らせないので、ご協力お願いします」

「なるほどねぇ」

「しかも未だ逃亡中なんですよ」

「おっと、そりゃァいけねぇな」



冬だというのに、海パン一丁で一日中外に居た時のような肌の日焼け具合に、日サロでも通ってやがるのかなんて考えたりもしつつ、仕事をこなす。「そういうバカはさっさと捕まえねえとな！」と豪快に笑って見せたおじさんは、煙草に火を付けた。



「これ、取引先で貰ったんだけども、いるかい？」

「うわぁ美味しそうですね！」

「俺、甘いモンがそんなに得意じゃねぇんだわ、こう見えて」



どう見えて？と思ったのは内緒。



「だから、やるわ」

「申し訳ないです、ありがとうございます！」

「んじゃ、またね」

「はい！ご協力感謝します！」



一層ジトジト感を増した桃太郎の視線に再び目をやれば、逸らされる。

貢がれて、冬。



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