【銀魂】女隊士と愉快な仲間達６８

３２２４話 ページ39

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☆ 土方side ☆



決まった作戦はこうだ。
一人で来いというメールの文面の意思を僅かながら尊重し、それに見せかける。簡単に言えば、俺が合図を出した時に出陣。そんな所だ。

指定された場所は、屯所から程遠い港近くの空き地だ。日が当たらないので薄暗くて、更には治安が非常に悪く、常に柄の悪い連中が屯をしている。子供を持つ親はまず「彼処には行くな」と教え、大人でさえも行く事を躊躇うので、あまり人が立ち寄らないという印象が圧倒的に強い。



土方「･･････」



今回の事件で、学んだ事が幾つかある。
それは、"躊躇いは凶"だ。
上記の通り、治安の悪い場所に足を踏み入れるのを躊躇うのは、自己防衛の意味としては最善の方法だと思う。わざわざ自らを危険に晒すなんて真似をする必要性など、皆無に等しいのだから。

けれど、ただひたすらに踏み込めないのは凶である。
躊躇いとは、度胸や勇気が無いだけだ。
内通者だと分かっていて斬るのを躊躇うのと、危険を冒すのを躊躇うのはイコールでは結ばれない。訳が違い過ぎる。



桃太郎「もう少し、だと思います」

土方「･･･おう」



自分のせいで、このような大規模な事件を起こしてしまった事実を、後悔という一言では片付けられない。かと言って、反省という一言でも片付けてはならない。

失態を次に生かす前向きな気持ちは、今の所心のどこにも存在していない。まだまだ後ろを見ている証拠だ。俺の意志とは反して、身体は動かない。



桃太郎「･･････副長、」

土方「･･････見つけたか」

桃太郎「はい･･････行きましょう」



時刻は、十七時三十三分。
Aに付けたGPSは、漸く動きを取り戻した。
監視カメラの映像も送られてきて、確認が出来た。
場所は指定された通りの空き地で、間違いない。

準備は、整った。



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