【銀魂】女隊士と愉快な仲間達６８

３２１５話 ページ30

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一気飲みした事によりシュワシュワと弾ける炭酸の余韻がいつもよりも長くて、喉に残るそれが段々と気持ち悪くなってくる。冷え切った手を合わせて、完璧に選択ミスをした自分を責めながら話題を切り出した。



「近藤さんが撃たれた状況は、何か聞いてないの？つか、米澤くんはどこに？」

山崎「沖田隊長は病院で米澤くんと顔を合わせたらしいけど、手術後にはもう別れたらしい。その間も、ずっと携帯を見てたんだって」

「やっぱ米澤くんは黒っぽいなぁ･･･」

山崎「俺もそう思う。彼がその場の状況を話さないなら、局長が起きない限り知る術は無いけどね」

「車内映像も残ってないんでしょ？」

山崎「うん。何者かによってデータが消去されたって事になってるよ」

「はぁ･･････」



極力、仲間を疑ったりはしたくない。
何かの間違いであって欲しいと願うのに変わりは無いのだけれど、やはり限りなく黒に近い出来事ばかりが判明するので、いよいよ目を背けられない所まで来てしまった。



山崎「でも証拠不十分で逮捕は出来ないし、今回で内通者が一人じゃない事が分かったから、現状としては動くに動けない･･･って感じかな」

「どっちにしろ、近藤さんが目を覚まさないと何にも進まないってことだね」



二人揃って「はぁあ」とため息を吐くと、コツコツと足音が響き渡る。その足音にまたも揃って同じ方向に顔を向ければ、目にもとまらぬ速さで見慣れた隊服の男は走り、刀を振った。



「･･･噂をすれば、なんとやらって奴かな」

山崎「･･･だろうね」



その動きに、慌てつつも冷静に応戦する私達。
一日に二度も選択ミスなどしたくは無い為、近藤さんが休むこの病室からは離れられない。にっこりと口角を上げて攻撃を止めない米澤くんの矛先は、ずっと山崎だ。

あっという間に殺気に囲まれる。
見慣れた隊服に、見慣れた顔。それらがずらりと並んで、逃げ場はすっかり見当たらない。



「抗っても無駄っスよ、山崎さん」



軽い口調に含まれた殺意と、目の奥に潜む真っ黒な野望に思わず息を呑む。ものの数分前までは証拠不十分だった彼らだが、これでがっつり逮捕が可能となった。

但し、私達が生き延びて証言しない限りは、不可能となる。



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