伊達の軍人とブラック本丸 3

第八十二話 ページ3

｢｢ただいまー！！｣｣

勢いよく貞と薬研が門を開ける。

｢鶴丸、ただいま。｣

｢おう、おかえり。…いちからの文で見た。…あまり心配させてくれるな。こんな驚きは、もう二度と味わいたくない。｣

珍しくシュンとしていた。

｢…いいだろもう終わったことだし、私は帰って来た。せっかく鶴丸のために土産を買ってきたのに……。｣

抱きしめて背中をポンポン叩くと、鶴丸が腕を背中にかけてきた。細いな。

｢お前、細すぎだ。ちゃんと食ってたのか？｣
そのまま鶴丸を抱き上げる。

｢おわ！？留守の間は、歌仙と短刀達が作ってくれててな。ちゃんと食ってたぜ。……そろそろ降ろしてくれ、恥ずかしい……｣

｢やだね、お前が軽いのが悪い。｣

悪戯っぽく笑う。

｢君は、俺の前だと途端に子供っぽくなるなぁ！嬉しいが恥ずかしいから降ろしてくれ！！｣

｢やーだ。｣

｢くっ、君は……！…………あ、そうだ！！土産！土産とやらを見せてくれないか！？な！？｣

必死に話題を変えてきたので、仕方なく降ろす。

｢ほい、限定茶菓子、爺さんたちと食え。あとこれ、袴だ。来月実家に帰るから、お前もついてきな。｣

白を基調とした袴を渡すと、途端に嬉しそうな顔をした。

｢俺に…….！いいのか……？……驚いた。嬉しいぜ！おーい！！いちーー！！見てくれ！主に袴を貰ったぞ！！｣

弟達に群がられている一期に本当に嬉しそうに報告しに行っていた。

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