夫婦と呼ばれる２人の日常〜５〜

わかって？５ ページ7

side 横山







ヒナの匂いがするクッションを抱き締めて
ベッドで丸くなって

考えるのはヒナのこと

今何してるかな
朝居たホテルに居るのかな

･･･電話、出てくれるかな
してもいいかな

でも、あんなに冷たいヒナはじめて見た
さっき会ったときはみんなの前やったし
目もあわせてくれへんかったから
冷たいかすらわからんかったし

･･･どうしたらええの、俺


ベッドでゴロゴロしとったら
いつの間にか朝になってて



「･･･あれ、俺･･･寝たっけ･･･？」



気がついたら朝
寝てないことに気付いたのが
あの事から３日経った日のことだった


今日は全員で仕事だった
まぁ、全員と言っても入り時間もバラバラだし
撮影自体もバラバラだから
会うメンバーもいれば
会わへんメンバーもおる
･･･マルに会わへんのが救いやった



す「ヨコ、お前顔色最悪やぞ？」



「･･･ぉん、なんか･･･あんま寝られへん、ねん」



す「ヒナに言うたん？」



「ーっ」ﾋﾞｸ



す「！？･･･何か、あったん？」



「ぁ、いや･･･」



村「･･･別れてん、俺ら」



「ーっ･･･」ﾋﾞｸ



す「え･･･なんで･･･？」



村「浮気や、浮気！横山さんが浮気しはったんですよー、丸山さんと」



淡々とでもあの日以上に冷たく言い放つヒナ
その時すらも目を合わせてくれなくて

気がついたらまた泣いてた



す「ちょっ、ヨコ！？」



村「･･･ハァ」



「っ、」ﾋﾞｸ



す「･･･ヒナ」



村「･･･なん？」



す「ヨコと一回、話しいや」



村「･･･話す事なんかないやろ」



す「･･･しな、アカン
こんな状態のヨコも、ヒナも見たくない
別れるなら別れたらええ
自分らが納得出来るまで話してから別れてくれ
･･･お願いやから」



すば るからヒナにまっすぐな言葉
ヒナはメモに何かを書き始め
俺に手渡してきた



村「･･･今、ココに居るから
終わったら来い、話し、しよ･･･」



「･･･っ、おんっ･･･ありがとう、」ｸﾞｽ



村「･･･じゃ、俺終わったから･･･お先」ﾎﾟﾝ



ヒナはそういって俺の頭を軽く叩き
楽屋を出ていった



す「･･･ちゃんと思ってることいいや？」



泣いてる俺は頷くことしか出来なくて

でも
早く仕事が終わらないかとドキドキしていた

銀鮭切身です→←わかって？４

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す