夫婦と呼ばれる２人の日常〜５〜

すばちゃんっ２ ページ41

side 村上






少し遅れて楽屋に到着した俺を待っていたのは
小さな子供を抱っこした
幸せそうな彼氏の姿

少し開いた楽屋の扉から見える
幸せそうな２人
覗いていると子供の方が
甘えた声で“パパ”と言ったのだ


別れが来るとは思っていたが
こんなに急なものだったのか
そもそも、こんなに大きい子供がいたのか
･･･俺は、今まで騙されていたのか


すると
今までヨコに抱かれていた子供が
ちょこちょこと俺に近づいてきた



「･･･ぇっと、･･･こんにちは、僕、お名前は？」



目線を合わせなるべく優しく話しかける



？「･･･ヒナ、俺やで、すば るやで」



「･･･へっ？」



す「やから、俺、すば る(笑)」



･･･ごめん、俺の頭可笑しなったかもしれん



横「いや、大丈夫やで(笑)」



「･･･声出てたぁ？」



横「おん(笑)
でな、こいつ、マジですば るやねんて」



「･･･ぃやぁ、･･･またぁ
俺の事なんか気にしなくてええねんで？
むしろはっきり言うてくれた方が･･･」



す「･･･ヒナ、ホンマに俺や」



「ーっ、ホンマに、すば る･･･なん？」



横「みたいやねん(笑)」



なんで、ヨコはこんなに落ち着いていられるんだろう･･･
ヨコは何か知ってるんだろうか？



「･･･なんで、すば るは小さなったん？」



すば るを膝に乗せてヨコに問いかければ
なんとも間抜けな回答



横「･･･ぁ、忘れとったわ(笑)
すば る、なんでなん？」



す「あぁ、なんかな、
そこのお茶飲んだら急に眠なってもうて
目が覚めたら･･･身体が縮んでしまっていたっ！」



「コ○ンやないかいっ」ﾍﾞｼ



す「痛いっ」



「あぁ、ごめん(笑)」



横「記憶はあんねんな？」



す「おん、あんなことから
こんなことまで、ばっちり(笑)」



「･･･幼稚園くらい？」



す「一応、小学生くらい･･･」ｼｭﾝ



横「っ、(笑)ごめんっ(笑)」



謝った方が傷つくんやない？(笑)
とりあえず社長に連絡やな
いつ戻るかもわからんし
あ、お茶のボトルに何か書いてるわ



「･･･ぇええええぇぇえええ！！！」

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