ポカン2 ページ2
『……いっ、いやぁ、別にそんなんじゃあ…』
『付き合ってるの?』
妙ちゃんの有無を言わさぬ圧倒的な口調に言い訳がましく開いていた口は、急に素直になる。頷く私を見た妙ちゃんは、声を張り上げた。
『やだ、もうAちゃんったら!早く言ってくれたら良かったのに!』
『………へ?』
そう言っては嬉しそうに「お祝いしなきゃ」と神楽たちに連絡を入れ始める。一方、最悪別れてとでも言われると思っていた私はただただ呆然としていた。
『あ、あの…妙ちゃん?』
『結婚式はいつやるの?』
『いや、私まだ結婚出来ないから。…じゃなくて、』
じゃあ何なんだと言わんばかりの妙ちゃんに、少しばかり緊張しながら、「怒らないの?」と問いかけた。
すると妙ちゃんは、私をポカンとした顔で見つめてくる。
『どうして?』
『どうしてって…、妙ちゃん、高杉のこと好きなんじゃないの?』
私がそう尋ねれば、彼女は声を上げて笑い出す。それに今度は私がポカンとする番だった。
『…ふふっ、可笑しい。Aちゃん、私は高杉くんみたいな遊び人を好きになるようなヘマはしないわよ』
『ねぇ、さりげなく今、私のこと莫迦にしたでしょ』
.
62人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:銀皐月 | 作成日時:2018年2月19日 23時