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お風呂から出ると端末に通知が一件。


仕事の連絡は通話で行われるはずだからプライベートのメッセージ?

誰からだろうと画面を開くと、驚きのあまり端末が手から滑り落ちた。


【連絡ありがとう。実は少し前から気になっていた花屋があるんだ。男一人じゃ入りづらい店だから君についてきてもらえると嬉しい。来週の日曜なら空いている。君の都合がよければその日に行かないか?】



宜野座さんからだ。


どうして?

まさかと思い送信フォルダを確認すると26分前に送信済みになっている。

私、あの時間違えて送っちゃったんだ。

何やってんの⁉ 私!

昔からいつも肝心な時にミスして、その度今度は気を付けようって思うのに…!

私のばか!と頬を抓る。


でも、あの時うっかり送らなかったらずっと先延ばしにしてたよね…

そう考えれば結果オーライ…?

自分のドジさに半分呆れ、半分感謝しながらもう一度メッセージを読み返す。


お花屋さん…そういえば宜野座さん、この前趣味が植物の世話って言ってたっけ。


あまりお花って触れる機会がないから嬉しいかも。

それに宜野座さんとまた会えるならどんな口実だってかまわない。

【私もその日なら空いているのでぜひご一緒したいです!お花屋さん、楽しみにしていますね。】


送信するとすぐに返事が返ってきた。


【いい返事が聞けてうれしいよ。時間はいつ頃にしようか。】


こんなにすぐ返事が返ってくるってことは宜野座さん、まだ起きてるんだ…


宜野座さんと離れてはいるが同じ時間を共有しているようで少しうれしい。


何度かメールを交わし、当日の打ち合わせも完了したのでお互い就寝の挨拶をして会話は終了した。


なんだかこのやり取り、カップルみたいでなんだか照れる。


そんなはずないのに。


宜野座さんには私なんかよりもっと素敵な女性がいる。

思い上がっちゃだめだよね。

彼は優しい人だから。気を使ってくれているのかもしれない。


さっきまで有頂天だった気分がだんだんと沈んでいく。


だめ、ネガティブなことばっかり考えてると色相濁っちゃう。

先週のデートのことを思い出そう。すこしは現実逃避できるかも。

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設定タグ:PSYCHO-PASS , 宜野座伸元   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:細々夜 | 作成日時:2021年11月30日 18時

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