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―廃墟ビル前―
翔「あ、宜野座さん…こっちです!」
伸元「雛河、助かった。」
翔「監視官、大丈夫なんですか……?!」
伸元「かなり出血が多い。応急処置はしたが安心はできない状態だ。」
救急隊員「負傷者の方、こちらにお願いします!」
伸元「ああ、よろしく頼む。」
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―公安局 医務室―
『ん……、、』
炯「A!」灼「Aちゃん!」
『先輩……ここは、?』
灼「公安局の医務室だよ。」
炯「初任務でこんな大怪我を負って、無理はしないようにと言われただろう!」
『……すみません。』
炯「……だが、結果として犯人は確保。褒められたやり方では無かったが、よくやってくれた。」
『はい…。あ、あの、宜野座さんは……?』
灼「宜野座さん?もう帰ったと思うけど……」
『私の事、搬送車まで運んでくれたんです。まだお礼言ってないのに……』
灼「だいじょーぶ、またすぐ会えると思うよ。」
『そうですか……』
炯「暫くは絶対安静だ。仕事の事は俺達に任せて治療に専念してくれ。」
『すみません、ありがとうございます。』
色んな人に迷惑かけちゃったな……
でも、あの時すぐに追いかけなかったらきっと犯人に逃げられてた。
私は正しかった……はず。
美佳「Aちゃん!!」
『美佳ちゃん!』
美佳「良かった……。目が覚めたって聞いたから急いで来たの。なんであんな無茶したの!?どれだけ心配したと思ってるのよ!」
『ご、ごめん……』
美佳「まあとにかく、今後は絶対こんな無茶な真似しないでね。」
『うん…。ねぇ美佳ちゃん、』
美佳「どうしたの?」
『私、間違ってた?』
美佳「……単独行動した事?」
『うん。私、あの時すぐに追いかけないと逃げられると思って、、だから一人で行ったの。間違ってたかな……。』
美佳「どっちもだと思うわ。」
『どっちも?』
美佳「ええ、すぐに犯人を追いかけたこと、それも大事な事だけど、身を犠牲にしてまで任務を遂行したことは間違ってたわね。」
『うん……』
美佳「だから今度からは安全第一でお願いね。貴方は大切な私の部下なんだから。」
『うん!分かった!』
美佳「ゆっくり体、休めてね。」
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作者名:細々夜 | 作成日時:2021年11月30日 18時