。 ページ5
ボロボロになりながらひたすら走り続けた。
自分が助かりたいからではなく、双子を助けたいがために。
「この場所に行き当たり、察したんだろう。逃げられない事に」
助かって、生きぬいて欲しい。
ただそれだけを願い、崖から双子を投げ落とした。
「そして、母親は殺されてしまった。」
おしまい、と童磨様は言った。
「泣いても構わないよ、A」
「…っ…ごめんなさい…」
童磨様が口にした話は、とても辛い話だった。
わたしが覚えているわけもないのに…記憶が蘇るような…そんな感覚に陥った。
母の温もり。生きて欲しいと願った気持ち。
何もわからないのに。
いま、ここに母が居て笑いかけてくれているような。
「わたしは…愛されていたんですね…っ」
もう、それだけで充分。
ありがとう。お母さん…
「童磨様、連れてきてくれてありがとうございます」
溢れ出る涙を無理やり拭い、顔が見えるように笑いかける。
わたしは貴方に出会わなければ、ずっとわけも分からず苦しんでいたのだろう。
童磨様、貴方に出会えてわたしは救われました。
(好きです…なんて、言えないけれど)
気が付けば、とても顔の位置が近く逸らそうとすれば口付けされていた。
ゼラニウム(ピンク)
決心 決意
279人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
み(プロフ) - ゆりなんぽんさん» コメントありがとうございます。のんびり更新ではありますが、頑張りますね! (2020年8月29日 19時) (レス) id: f75307f7e7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりなんぽん - 素敵な作品ですね!いろいろ事情はあると思いますが更新待っております! (2020年8月29日 17時) (レス) id: 3ac698d03c (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - コノハさん» コメントありがとうございます。更新がんばりますね! (2020年8月5日 22時) (レス) id: f75307f7e7 (このIDを非表示/違反報告)
コノハ - もっと書いてください (2020年8月1日 20時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:み | 作成日時:2020年3月15日 18時