【童磨】甘い嘘に溺れて眠る2【鬼滅の刃】

スイセン（きいろ） ページ15

何が間違いだったのだろうか。
出会ったことか。
愛したことか。
冷たくしたことか。




きっと、全てが間違いだ。









今でもハッキリと覚えている。

小さなソレに初めてあった日を。
ある日突然目の前に現れて、ソレはこの家の中心となった。
俺はずっと…怖かった。

今居る場所を奪われてしまうんじゃないかと。
恐怖、嫉妬。
どうしていいかわからなくなるくらい、ぐちゃぐちゃとした感情。


その中に小さくめばえ始めたもの。
気が付かないように蓋をした。
自覚してはならない。
その感情を大きくしてはならない。そんな事が、あってはならない。




妹を、愛してしまった。






ひとつ、救いがあるとするならば。
血が繋がっていないその事実が、ほんの少しだけ気持ちを楽にしてくれていた。









部屋の主が出ていき、酷く寂しくなった部屋で1人佇む。
直ぐに、帰ってきて来るだろうと思っていた。
血の繋がりが無いと知れば、関係が変えられるのではないかと思い、父親の死を利用した。


兄ではなく、男として、見て欲しかった。



｢どうして…帰ってこない…｣



行く場所も、すがる場所もないと思ったのに。



連れ戻そう。
この家に。
何処にも行けないよう、閉じ込めてしまおう。








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久々更新です。
突然の兄vs童磨開始です。

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