【刀剣乱舞】おいでませ、二世殿。 (ページ2)

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１話ページ2

「刀剣男士様達はみな広間に集まっております故、この先からはご用心くださいませ審神者様‼」

『りょーかい…って言いたいところだけど、用心して死なないなら苦労はしませんね。』

「ね、念のため短刀を用意しておいた方が…」

『…こんのすけ。』

「…はい」

『私みたいな一般人が刀本体に剣術で敵うとでも?』

「…無理だと思います」

『でしょうね。』

「はい。」

「『…』」

二人の間に沈黙が訪れる。

無言で歩いていると

「さ、審神者っ。ここでございます。」

『はいはい、どーいて。』

一つの障子の前で止まったこんのすけを下がらせる。

「お気を付けて、審神者様…」

後ろにいるこんのすけが目を塞ぎ、縮こまる。

なんで?

そんな疑問はすぐになくなった。

戸を開けた瞬間襲い掛かる刃。

右手に持っていた短刀を素早く抜きそれを流す。

あっぶない…

短刀、持ってなかったら一発で死んでた。

『ちょ、待って待って。落ち着いて…』

私のその声は届いていないらしく…

いや、無視をしているらしくもう一度鈍い光を放つ刀を振るってきた。

もう一度防ごうとするが

『うぉお…!』

マジか、なんて語彙力になるほどにその一撃が重い。

重い。

無理だ。

横に弾くように突き放すがその刃は軌道が変わろうと問答無用で振り下ろされた。

『ぐ…!』

足に掠った刃は服を裂いて肌を掠らせ床に突き刺さった。

もう無理、怖い。

ほんと無理。

内心泣いて逃げてしまいたくなるがそれじゃ格好付かない。

『待って、話聞いてよ。』

私がそう言うのとほぼ同時に後ろからもこもことした者に飛びつかれた。

「審神者様、よくぞご無事で!」

ああ、裏切者ですな。