【実況者】あの地味子、実は【wrwrd】 (ページ39)

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うわぁー……失敗した。何であんな不人気ポメなんかに本音で話してんだろ。

「《……A、大丈夫？精神、安定しないならこっちおいで？これ以上は体に毒》」

そうだね、戻ろうか。ここに居たら壊れてしまいそうだ。

『……不死魔校戻ろ。』

僕が戻ろうとした時、丁度屋上のドアノブが回り、扉が開いた。そこには、チーノという新人生徒会が居た。

チーノ「あ！笹谷先輩！こんなとこに居たんですね。」

何？僕を探しに来た訳？

チーノ「少し話したいなと思って探してたんや！あんな、聞きたいことあるんよ……少しええ？」

聞きたいこと……何だろうか。答えられることなら答えてやろう。

『……良いよ。少しだけね。僕も早く不死魔校に行きたいし。』

チーノ「ありがとうございます！」

新人生徒会にそう言い、近くの座れそうな所に腰を掛ける。すると、新人生徒会も隣に腰を掛けた。

『それで？聞きたいことって何？』

チーノ「……なあ、アンタ……影姫(※)か？｣ ※影姫とは、人体実験している研究所に現れる殺人姫の通り名

『何でソレ……知ってんの。』

チーノ「……俺、アンタに助けられたんよ。覚えてへん？アンタが…リューイ研究所を潰した時、怪我していた奴いたやろ？それ、変装した俺やで……」

……確かに、その時怪我していた子が居て、その子を助けるために治療とかしたな。

『……あー…君だったんだ。……だから、なんか聞いたことある声してるわけね。』

チーノ「おん。……で、言いたい事な……あの時、助けてくれてありがとう。俺、アンタの……先輩の力になりたい……やから、仕事、一緒にさせてくれへん？」

何で一緒にしようと思えるのか。僕は殺人姫。穢れた人なのだから普通は一緒にしたいなんて言わない。

『辞めてくれ。そんなの、しなくていい。私は、関わって欲しくない！』

また、泣いちゃうじゃないか…。ほら、頬に何かが流れた。

◇