ムサシside ページ32
前世で目の前でアイツらが死んで
やっと仲直りできたのに
やり直せると思ってたのに
目が見えなかった俺だけど
最期のアイツらは2人で死ねた事に幸せを感じたんだと思う
そんな俺が今世で吸血鬼になって長い年月を生きていた中でまたアイツらに会えた
一角も五四郎も敵だったけど今世で同じ吸血鬼で
同じ酒好きなのもあってすんなり飲み友になるくらい仲良くなった
たまたま酒を飲みに行った帰りに
レイとジューゴを見かけた
嬉しかった
アイツらが生まれてきたことに
アイツらが笑って過ごしている所を
今世でアイツらはまともな大人のもとで過ごしていること全て
吸対に入って吸血鬼を取り締まっているのを遠目で何度も見かけた
俺の事を覚えてるだろうか
その事だけが頭の中でぐるぐると回った
話しかけて不審者と間違えられて嫌われるかも
ナンパと勘違いされないだろうか
ネガティブな事をつい考えてしまう俺がいる
一角にも言われた
一角『うじうじしてねーでさっさっと会いにいけよ』
それが出来たら苦労はしない
レイの顔を見るだけで心臓が痛いのに
ジューゴと楽しく談笑できる様になったのも少し時間がかかった事もあるんだ
まぁあの時はジューゴはボロボロだったし
俺は少し人間不信だったのもあるけど
五四郎『ムサシってさ〜ジューゴとレイちゃんの顔本当に好きだよね〜』
酒を飲みながら五四郎はほにゃほにゃしながら笑った
『レイ……達の……顔?』
一角『お前無自覚かよ、あんだけアイツらの話する時アホ面してんのに』
……アホ面とは何だ失敬な
俺そんなに顔に出てたか?
五四郎『早く会って告っちゃえよ〜』
一角『前世の時からほんっとに一途だよなぁ引くわ』
『出来たらとっくにしてるし!』
俺はビールをおかわりした
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作者名:笹 | 作成日時:2022年8月10日 22時