吸血鬼すぐ死ぬ (ページ20)

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真一郎side ページ20

俺には前世に弟妹達がいた
俺の10個下の万次郎
万次郎の1個したのジューゴとレイ、エマ

エマが佐野家に来てからは家事や掃除はレイに任せっきりにした
エマはこの家に来たばかりだから
可哀想だからと

あいつらの事を気にせず勝手に決めつけ
全てを任せてた

万次郎がワガママを言ったらそれに対応しないといけない
ジューゴやレイにはあまり構ってやれてなかった気がする

アイツらは「いい子」だからと
不良達に喧嘩を万次郎が吹っかけたり買ったりして
よくエマが狙われた

俺らはレイにエマを任せようとしたが
ジューゴが初めて俺に怒りを見せた

15『巫山戯んな！！レイはてめぇらの世話も家事も全部やってんだぞ！！エマ(こいつ)の世話まで出来るわけねーだろ！！』

真一郎『だけど……』

レイは空手もやってるし喧嘩なら大丈夫と言おうとした

15『そもそもてめぇらのせいで無駄に怪我とか絶対お断りだね！レイは俺の双子の妹だ！てめぇの独りよがりの偽善はてめぇで何とかしろ！俺らに押し付けんな！』

ジューゴがこんなに喋ったのを聞いたのはいつぶりだろう
レイは家事も全部やって……あれ？あいついつもどんな顔してたっけ？

万次郎『別にいいじゃんあいつ強いし』

ジューゴ『だったらてめぇで守れよ』

万次郎が俺が思った事を口に出して言った
ジューゴはこれまで見た事ないまるで
虫けらを見るような顔で万次郎や俺を見ていた

万次郎がそれに対してイライラし始めた

万次郎『は？何？俺に文句あんの？』

ジューゴ『そもそもお前らが原因なんだよ何でレイがその尻拭いしないといけない』

万次郎がやったのは相手をボコって放置
そのせいで報復に来る不良達がまたやってくる

ジューゴ『レイはお前らの道具じゃない』

すると万次郎は苛立ちがピークに達したのか
ジューゴを勢いよく蹴りあげようとした

真一郎『待て！！万次郎！！』

ジューゴは万次郎を睨んだまま動かなかった

しかし万次郎の蹴りよりも早く鋭い蹴りが
万次郎に命中した

万次郎『ぐはっ！！』

俺は一瞬の事で何がなんだか分からなかった

ジューゴの方を見るとさっきまでいなかったレイが
ジューゴの傍にいた

レイ『はぁ、今まで特に何も言わなかったのが悪かったかぁ』

まるで気だるそうに少し頬をかきながら
万次郎の事など最初っからここにはいなかったように

レイ『兄さんも危ない事しちゃいけないよ？』

まるで母親が子どもに言い聞かせるように
優しい口調でジューゴに注意していた