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「にしても、ほーんとアイツ感じ悪い！マンバにいちいち突っかからなくていいじゃん！」
「いくら恋仲と言えど、限度は必要よね。ほんと、変な男に好かれちゃったわねぇ」
『か、彼の事、悪く言わないであげて。あれでも私の事心配してくれてるの』
「ほんとにぃ？ま、何かあったら僕たちに言いなよ。あんな奴、僕の発明したロボットでこてんぱんにするんだから！」
2人と廊下を歩きながらごまかし笑いをする。
心配してくれているのは本当だと思う…。多分。
じゃあ私達は仕事があるから戻るわね、と離れていく彼女らを見送ってすぐに部屋の中に入る。
鍵を閉めたあと、クローゼットから真っ黒なマントを取り出して羽織り、窓の扉を開ける。
こんな真っ昼間に大通りを黒服が歩いたら大いに目立つって？
いやいやそんなことはない。人目につかない裏路地を通るのよ。
『今日は風が強いからなぁ…いつもより時間がかかっちゃいそう…』
私の部屋があるのは建物の5階。
幹部の部屋が最上階で、部下や雑用が3,4で、共有スペースとか娯楽の場が2階で、玄関や幹部専用の部屋,書類整理をしたあの部屋やボスの部屋あるのが1階となる。
『今日は下を歩かずに上を渡って行こう』
窓枠に腰掛け、ピーッ！と指笛を鳴らす。
近くの建物の屋根へ飛び移るのに、風の動きを読む。
ふっ…と一瞬だけ止まる動きに枠を蹴って外へ飛び出す。
ザリザリザリ…と足が当たった部分の屋根の覆いが下へカラカラと落ちてゆく。
『わっ、とと…あっぶなぁ。あ、窓閉めるの忘れた…』
ま、いいか！飛んでる時に閉めるって方が危ないしね！
私は体を起こして飛ぶように建物を飛び越えていく。
そのたんびにマントがバサバサはためいて耳障りな音を立てる。
ここを左、次に右、突き当たりをまた左、右、左、左、右……と、ぐねぐねに通っていけば
目的地はすぐそこだ。
町外れの誰も近づかないような朝でも昼でも暗い森。
化け物が出るから近づいてはいけないと小さい頃から教え込まれたその中で彼は待っている。
『やっと着いた……』
一歩踏み出せば真っ黒なツタが足跡を消していく。
ギャアギャアと不快な声で鳴く烏達。
まるで御伽話の裏の世界に迷い込んだ気分。
歩けば歩くほど棘が手足を掠めて赤い線を作り、気づけばそばで聞こえる獣の唸り声。
ガルルル…グルルゥ…と、数は恐らく2匹。
歩きながら私は彼等に声をかける。
『遊びに来たよ』
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白狐-bilyakko-(プロフ) - 【湖の宝石】さん» でも、読んでて楽しかったです！それだけは正直に言います！ (2021年9月23日 18時) (
レス) @page4 id: df3d8cbea7 (このIDを非表示/違反報告)
白狐-bilyakko-(プロフ) - 【湖の宝石】さん» 前作でコメント返せなくてごめんなさい！まぁ、あの、理由があって返さなかったんですけれども(^_^;) 決して反応楽しんでたとかそんなんじゃないですからね！？ あと、迷推理ではなく名推理です！これからもどうぞよろしくお願い致します！m(__)m (2021年9月23日 18時) (レス) @page4 id: df3d8cbea7 (このIDを非表示/違反報告)
【湖の宝石】(プロフ) - なるほど…登場した人達がわかってスッキリしました。時々正解しててちょっと喜んでる自分がいますw 更新頑張ってください (2021年9月23日 18時) (レス) @page2 id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白狐-bilyakko- | 作成日時：2021年9月22日 21時
