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「君はよく頑張ってる。それは私達がよく知ってるんだよ」
『……』
「彼女も心配してる。今日は仕事なんてしないで私達とゆっくりしよう？」
私達って誰？と聞く前に、くるりと振り向かされる。
ほんの数秒前は紙で散らかっていた室内が綺麗に磨きあげられて、書類が均等な枚数の束になって机の上に積み重なっているのが目に入った。
『や、こ…』
「サインがあるのとないのとで振り分けておいたよ。私は人間の世界にも文化にも疎いからね。
何が書いてあるかとかは分からないから適当だけれど……」
『どうせまた使ったんでしょ？私の仕事を取らないでよ』
「おや、言葉に反して本心はそうではないみたいだけど？」
心臓の辺りをつんっと指の腹で突く。
面倒な仕事を押しのけて別の仕事がしたい！！…よりも、今はのんびりしたい！遊びたい！サボりたい！！という気持ちが強いようで。
私は苦笑いをしながら自嘲した。
「場所はいつものところでいいかい？」
『いいけど、その前にボスに報告してこなくっちゃ』
「その必要はないと思うな。今報告したら別の仕事が増えてここに縛り付けられる。
そんなのはごめんだろう？だから、2日後くらいに言うといい。彼女も君に褒め言葉をくれるはずさ」
『んー、うん。そうだね』
窓辺に鉤爪の付いた足をかけ、大きな翼を横に広げて数回羽ばたく彼を横目に適当に答える。
正直今すぐにでも報告したいけども。
珍しく彼なりの悪い考えを聞いた気がする。
「先に行って待ってるよ」
蒼く鋭い嘴の表面が、コツンッと軽く額を叩く。
無言で頷けば彼は彼女と一緒に風の吹き荒ぶ中へ姿を消した。
窓を開けて飛び込んできた風で数枚の書類が吹き飛んだが、どうせ廃棄するものなのだから気にしてない。
立ち入り禁止の札をかけたこの部屋は、私以外の人間がここに来ることを拒絶している。
1つのことに集中すると周りを気にしなくなる私の事だ。
誰もが理解している。半日くらい抜け出したってバレやしない。
『アレだけは取りに帰ろ……』
乱れた髪を元に直して、ドアを開けたその時だった。
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白狐-bilyakko-(プロフ) - 【湖の宝石】さん» でも、読んでて楽しかったです！それだけは正直に言います！ (2021年9月23日 18時) (
レス) @page4 id: df3d8cbea7 (このIDを非表示/違反報告)
白狐-bilyakko-(プロフ) - 【湖の宝石】さん» 前作でコメント返せなくてごめんなさい！まぁ、あの、理由があって返さなかったんですけれども(^_^;) 決して反応楽しんでたとかそんなんじゃないですからね！？ あと、迷推理ではなく名推理です！これからもどうぞよろしくお願い致します！m(__)m (2021年9月23日 18時) (レス) @page4 id: df3d8cbea7 (このIDを非表示/違反報告)
【湖の宝石】(プロフ) - なるほど…登場した人達がわかってスッキリしました。時々正解しててちょっと喜んでる自分がいますw 更新頑張ってください (2021年9月23日 18時) (レス) @page2 id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白狐-bilyakko- | 作成日時：2021年9月22日 21時
