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「はぁ。なんでしょうかね。……ふーん、そうですか。血剣！ちょっと来てくれます？」
「何でしょうか伯爵」
「ちょっとこちらに」
血剣。と呼ばれたのは、先程私に話しかけた者だった。
白髪に薄水色の眼。赤い口紅を塗った端から垂れる緋色。貴族の風貌に赤黒い悪魔の翼を模したようなマント。
私をチラリと見て、伯爵様の隣へ歩いていく。
2人はクローからの手紙を凝視している。時々私の方を見て、また手紙に向き直る。
そういうのやめてくれない？私、顔色伺われるの苦手なのよ。
「貴方……猛獣使いなんですか？」
『は？』
「そうに違いない。あの男を知っているのだから。
……お嬢さん、先程は失礼な態度を取ってすまなかった。よろしければ、お名前をお聞かせ願いたい」
『態度変わるの早』
黒くて長い爪のついた綺麗な手が私の手を取り、甲に口付ける。
「血剣、メイド達に食事の用意をさせなさい。あ、人間が口に入れられる物でお願いしますね」
「分かりました。お嬢さん、またお会いしましょう？」
「さ、貴方はこちらです。そのマントを取って私に姿を見せて下さいな？」
『すいませんそれだけは嫌です』
「貴方それで食卓につくつもりですか」
『お腹空いてないです。ちょ、変態！捲るな！やだ誰か助けてよー！！』
「良い加減にしないと怒りま_____」
赤く光る彼の長爪がいとも簡単にマントを剥ぎ取ってしまう。
曝け出された生足、薄い下着でほぼ裸の状態を見た彼はピタッと動きを止めてしまった。
「伯爵、ゆうげより先に身の清めの方がいいかと…………は？」
血剣が扉を開けて入ってくる。
フリーズする2人に挟まれる私。その隙にマントをぶん取ってまた身につけた。
「あぁ、そう、ですね。その方がいいですね。貴方、彼について行ってくださいな」
「えっと…こっち、来てくれるかな」
ロボットみたいにカクカクした動きで動き出す。
何よ。失礼な人ね。
「着替えは何がいいだろう。ドレスかな？少なくともその服よりは…うん……」
『あの、私、帰る家があるの。玄関に向かわせてくれない？』
「ここから人間の街までどれくらいかかると思っている？
幸運か不運か。とにかく君は伯爵に気に入られたのだ。黙っては帰せないよ」
とある一室の扉を開ければ、ふわっと香る薔薇の香り。
よく見ると浴槽の湯に赤や桃色の薔薇の花びらが浮かんでいた。
うう……入ってみたい。
けど、なんか悪い成分が入ってるかもしれない…どうだろう？
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白狐-bilyakko-(プロフ) - 【湖の宝石】さん» でも、読んでて楽しかったです！それだけは正直に言います！ (2021年9月23日 18時) (
レス) @page4 id: df3d8cbea7 (このIDを非表示/違反報告)
白狐-bilyakko-(プロフ) - 【湖の宝石】さん» 前作でコメント返せなくてごめんなさい！まぁ、あの、理由があって返さなかったんですけれども(^_^;) 決して反応楽しんでたとかそんなんじゃないですからね！？ あと、迷推理ではなく名推理です！これからもどうぞよろしくお願い致します！m(__)m (2021年9月23日 18時) (レス) @page4 id: df3d8cbea7 (このIDを非表示/違反報告)
【湖の宝石】(プロフ) - なるほど…登場した人達がわかってスッキリしました。時々正解しててちょっと喜んでる自分がいますw 更新頑張ってください (2021年9月23日 18時) (レス) @page2 id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白狐-bilyakko- | 作成日時：2021年9月22日 21時
