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「だっ……！大丈夫かお前！！」
つっかけていたスリッパを脱ぎ捨ててすぐさま駆け寄る。
さっきまであんなに駄々こねて元気そうだったのに……！
「なぁ、起きろって！大丈夫か！？熱とか、あ、る……」
ユサユサと肩を掴んで揺さぶれば、もう食べれないだのと寝言を吐きやがった。
心配した俺が馬鹿みてぇじゃん。時間返せ。
『んぅ、あ……？はうんろ……？おかえりぃ、まってたよ』
「手短に済ませろ。俺は眠いんだ」
薄く目を開けてふにゃっと笑い、片手をこちらに伸ばす姿。
眠いのは事実だったが今の笑顔で全部吹っ飛びやがった。
『あのね、あのね、ケーキ買ってきたの。ハウンドと一緒に食べたくてね、だけどハウンドは甘い物は夜には食べないし、私も止められてるし……。でも日付越えたら美味しくなくなっちゃうからって、えっと、その……』
「一緒に食べりゃ良いんだろ。デスクの上にあるあの箱がそうか？」
『うん。でも、いいの？』
お前がさっき駄々っ子状態になってたの俺は知ってんだよ。
それに、食べ物を無駄にするのは良くないからな。蟻に食われる前に腹ん中入れちまえばいい。
「今日、仕事は頑張れたのか？」
『うん！半日でやったよ！』
「半日……は？あの量を半日でか？」
『ボスから新しい仕事も貰ったの！』
マンバから離れてデスクの上にあった箱からケーキを2つ取り出す。
ガラスのカップに入った薄桃色と薄紫色の何か。ケーキっつうか、何だこれ。
箱の底にあった小さいスプーンを持って、ベッドに腰掛ける彼女のところへ行く。
「これ、ケーキじゃなくね？」
『ババロアっていうんだって。店員さんが勧めてくれた。苺とブルーベリーなんだけどどっちがいい？』
「お前が取らなかった方を取る」
『じゃあこっちー』
そう言って、前者を取る。残った方を持って横に腰掛ければ、ついっと擦り寄ってきた。
『そっち、美味しそうだね』
「自分のを1回食べてからにしろ、って、言ってるそばから……おい、実ごと取るんじゃない」
『ん』
食べる？と悪びれもなく差し出される器。無言で苺ふたかけと4分の1くらい掬ってやった。
『何でそんなにいっぱい取るの』
「許可も取らずにこっちを食べたお前が悪い」
まぁ、言わなくてもあげるつもりだったけどな。
『ふぃー、ごちそうさま！』
「もう一口いるか？」
『いいの？じゃあお言葉に甘えて……』
口を開けて待ってるその姿に魔がさしたりして、な？
悪く思うなよ？
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白狐-bilyakko-(プロフ) - 【湖の宝石】さん» でも、読んでて楽しかったです！それだけは正直に言います！ (2021年9月23日 18時) (
レス) @page4 id: df3d8cbea7 (このIDを非表示/違反報告)
白狐-bilyakko-(プロフ) - 【湖の宝石】さん» 前作でコメント返せなくてごめんなさい！まぁ、あの、理由があって返さなかったんですけれども(^_^;) 決して反応楽しんでたとかそんなんじゃないですからね！？ あと、迷推理ではなく名推理です！これからもどうぞよろしくお願い致します！m(__)m (2021年9月23日 18時) (レス) @page4 id: df3d8cbea7 (このIDを非表示/違反報告)
【湖の宝石】(プロフ) - なるほど…登場した人達がわかってスッキリしました。時々正解しててちょっと喜んでる自分がいますw 更新頑張ってください (2021年9月23日 18時) (レス) @page2 id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白狐-bilyakko- | 作成日時：2021年9月22日 21時
