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『ボス、私、多分当分帰れない……』
「なんだい、連れ戻して内容を取り消してもらおうじゃないか」
『いや行く！お外でお仕事したかったから行く！』
「分かった分かった。でも1人で行くわけじゃないだろう？」
『えっとねぇ』
私は吸血鬼とかについては言わないで、人探しではなく誘拐と説明した。
1日で片付くはずもないので、今日は下見だけしてくるということで別れた。
ハウンド……ケーキが駄目になる前に帰ってきてくれるかなぁ。
下見は明日でいいかな。他に雑務がないか聞いてこよう。
廊下を通り、先に帰ったボスを追いかけようととある部屋の前を通り過ぎたその瞬間。
ぎゅむっと首根っこが掴まれて中に引きずり込まれた。
『なっ、何何何！！』
「だっから何でこっちに不利な条件で話を終わらそうとするんです！」
「納得してクダサイヨ、クローさ…おっと、お久しぶりですネ」
『ゲッ……』
私の引きずり込んだのはどうやらクローのようで。彼と対面するように向こうに座っていた男、モグラがにこやかに笑いかけた。
この男には嫌な思い出しかない！！
「ねーぇ？聞いてくれますぅ？このヒトったら理不尽な事しか言わないんですよぉ」
『いつもの事では？』
「まぁそんな冷たい事言わなくても」
『とりあえず暑いから離してください』
長い脚に挟まれるようにして座らされ、後ろから覆い被さるように抱きつかれる。
私はこんな事をされる為に呼び出されたの？
「マンバサン、良いアクセサリーが手に入ったんデス。一度着けてみては？」
「呪われますよ」
「呪うだナンテ！」
巨大なアメジストの嵌め込まれた銀輪。
差し出した右手の指に付けようとするその手は、クローによって押し退けられる。
「そんなよく分からない物受け取るんじゃありません。いくら綺麗でも、ね」
『えー』
「貴方も、そういう事してるとボスに「分かりましたヨ。また今度別の機会にシマショ」
そう、彼は数年前に銀鎌組の極秘情報を敵方に売り、組織壊滅寸前まで追い込んだ厄介者なのだ。
壊滅の危機から少しずつ立て直した組織は彼の事をよく思っていない。
特にボスがね。
だけどこうやって取引している。
犬猿の仲とも言えるような人とよく顔突き合わせて話し合えるなって思う。
私だったら絶対無理。
『私、ボスにに用があるんです。離してもらっても？』
「それならそうと言えばいいものを」
貴方が何も言わずに引き込んだから私はここにいたのだけれど？
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白狐-bilyakko-(プロフ) - 【湖の宝石】さん» でも、読んでて楽しかったです！それだけは正直に言います！ (2021年9月23日 18時) (
レス) @page4 id: df3d8cbea7 (このIDを非表示/違反報告)
白狐-bilyakko-(プロフ) - 【湖の宝石】さん» 前作でコメント返せなくてごめんなさい！まぁ、あの、理由があって返さなかったんですけれども(^_^;) 決して反応楽しんでたとかそんなんじゃないですからね！？ あと、迷推理ではなく名推理です！これからもどうぞよろしくお願い致します！m(__)m (2021年9月23日 18時) (レス) @page4 id: df3d8cbea7 (このIDを非表示/違反報告)
【湖の宝石】(プロフ) - なるほど…登場した人達がわかってスッキリしました。時々正解しててちょっと喜んでる自分がいますw 更新頑張ってください (2021年9月23日 18時) (レス) @page2 id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白狐-bilyakko- | 作成日時：2021年9月22日 21時
