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『えへへー……お腹もあったまったし、夜行といっぱいお話出来たし、そろそろおいとましようかな』
「もう帰ってしまうのかい？」
『来てから2時間近くは経ってるし。仕事してる風のあの部屋が、やけに静かだったら流石に怪しまれるもの』
「分かった。出口まで送っていくよ」
夜行に中身の無いマグカップを返し、再度マントを羽織り直して樹下へ飛び降りる。
身をくるんっと一回転させて着地。
対する彼はふわりふわりと浮遊しながらゆっくりと降りてくる。
「そんなに雑に降りなくても」
『ふふん、怪我1つないから安心し「マンバ！キタ、アソブ！」……うん』
近くの茂みがざざざっと揺れて、ぴょこんっと赤い毛並みが顔を出す。
『あれ？寄生は？』
「キセイ、ヒツジ、アソブ」
『牧羊犬か何かの役を買って出たの？』
「ボクヨー？」
「……マンバ、行こうか」
この施設で今まで羊なんて見たことがない。
誰かの依頼にくっついて遊びに行ったのかなと考えていれば、夜行がぐいっと腕を掴み、歩くように促した。
「ヤコウ、ドコイクノ？」
「彼女を森の外まで送っていくんだ」
「イヤダ！アソブッテヤクソクシタ！
……ッヴヴー、ガゥルルルルルッ！！」
憤慨した感染が人から大きな狼へと姿を変える。
夜行は動じることなく彼をじっと見つめている。
私は夜行の手を振り解いて、こちらを睨みつけている彼の元へ歩み寄った。
「危ない！」
『大丈夫。……感染、あのね、私、お仕事が忙しくてね。ちょっと今日は急に帰らなくちゃいけないの。貴方の事が嫌いって訳じゃないのよ？』
「ヴヴーッ…」
『今度遊びに来る時は貴方達優先にするから、何をして遊びたいか考えておいてくれる？』
「ヴ……」
よしよし、いいこいいこと頭を撫でてモッフモフの体を抱きしめる。
瞬き1つのうちに、元の姿の彼がテディベアみたいにちょこんと目の前に座っていた。
『寄生にも伝えて』
「ワカッ、タ」
『よし。じゃあ行こうか！』
パンッと手を叩いて立ち上がり、夜行の元へ彼の手を引きながら戻る。
その様子を見た途端、明らかに不機嫌な面持ちとなった。
「私だけでは物足りないと？」
『護衛は多い方がいいでしょ』
「オテツダイ！」
再度獣の姿になった感染の背に跨れば、風のように森の中を駆け抜け始めた。
後を追うようにして飛行する梟。
蛍がパラパラと舞い上がって姿を消して行く。
『風が気持ちいいね！2人とも！』
「……」
「ウワンッ！！」
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白狐-bilyakko-(プロフ) - 【湖の宝石】さん» でも、読んでて楽しかったです！それだけは正直に言います！ (2021年9月23日 18時) (
レス) @page4 id: df3d8cbea7 (このIDを非表示/違反報告)
白狐-bilyakko-(プロフ) - 【湖の宝石】さん» 前作でコメント返せなくてごめんなさい！まぁ、あの、理由があって返さなかったんですけれども(^_^;) 決して反応楽しんでたとかそんなんじゃないですからね！？ あと、迷推理ではなく名推理です！これからもどうぞよろしくお願い致します！m(__)m (2021年9月23日 18時) (レス) @page4 id: df3d8cbea7 (このIDを非表示/違反報告)
【湖の宝石】(プロフ) - なるほど…登場した人達がわかってスッキリしました。時々正解しててちょっと喜んでる自分がいますw 更新頑張ってください (2021年9月23日 18時) (レス) @page2 id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白狐-bilyakko- | 作成日時：2021年9月22日 21時
