呪術界の眠り姫【呪術廻戦】

6.いつもの景色 ページ6

YOU side




「うわーーーーーー！！！！裸見られたぁぁーーー！！！」


　全裸男の叫び声が部屋の中に響き渡る中、私はなぜか目隠し男にかなり強めに抱き締められていた。

　さっきからA、A、と私の名前を呟いているけど誰なんだ？？見た目だけから判断するとただの不審者だ。

『ちょっと待ってください……どなたですか？』

　私が不審者にそう問いかけると不審者の動きがピタッと固まった。そして近くからは笑い声が聞こえた。


「ハハッ、悟、忘れられてるじゃないか」

「五条、いいからさっさとAから離れろ」

「Aさん、身体に違和感はございませんか？」


　そういう3人の顔を見るとなんだか見覚えがある。

『傑さんと、硝子さん…それに潔高さん…？』

　なんだか随分雰囲気が変わったが確かに私の知ってる3人だ。てことはさっきの会話からしてこの私に抱きついている男は……

「僕のこと忘れちゃったの？」

　目隠しをゆっくりと外す彼。その彼の瞳は言葉では形容し難い綺麗な空色をしていた。

『……悟さん…』

　私がそう言うと悟さんはにこーっと笑った。


　……本当に戻ってこれたんだ………！！！



「…えっと、どういうこと？？」

「まず悠仁は服着よっか」







『2014年の冬から2018年の春……つまり、私は4年近く眠っていたということになると……』

　私がそう言うと悟さんは「そう！」とまるで語尾に星がつきそうな勢いでそう言った。そうなった原因には若干あなたも含まれているような……という無粋な考えは脳の奥に閉まっておく。


虎杖くんがようやく服を着て、解剖室で今がどういう状況なのかを説明してもらった。虎杖くん、さっき、裸見られた！だなんて赤面していたが、そんなことは大したことがないと思えるような結構大変なことがあったようだ。

「…Aちゃん、本当にごめんね。私がヘマをしたばかりに……」

　傑さんが申し訳なさそうにそう言ったあと、悟さんにお前も頭を下げろ、と悟さんの頭をぐいぐい引っ張り、言い争いが始まる。

『ふふっ』

　なんか安心した。四年経って、見た目が少し変わったとしても私の知ってる皆さんだ。

「あの、先生、質問いいですか？」

　隣にいた虎杖くんが恐る恐る手を上げる。

「何？悠仁？どうしたの？」


「Aさんと先生達ってどういう関係なの？」


「んー、切っても切り離せない関係？」

「そうそう、蜜月の仲ってやつ？」

「加害者と被害者だろ。このクズども」

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