30.特級×3 ページ30
虎杖 side
黒閃、これを一度でも使えた人は呪力の本質を掴み、これから、呪術師として変わるらしい。
俺もさっき東堂のおかげでようやく出せた。なのに
『抱っこしてもらってこんなことするのは申し訳ないけどこうしないと私も怪我しちゃうからごめんね!』
そう超絶早口で喋って逃げながら呪霊にパンチするAさん。そのパンチはさっきから全部黒閃である。ここまでくると怖い。
そう思っていると東堂が後ろからマイブラザー、と肩を触った。
「どこ行ってたんだよ」
「彼女と俺の場所を交換した」
「Aさんガチギレだったぞ?」
俺がそう言うと東堂はそうか。と言って笑った。そして俺から戦っているAさんに目を移した。
「黒閃ってあんな簡単に出るもんなの?」
「まさか」
『私怒らせた!?なんかずっと追いかけてくるんだけど!!!』
俺たちにそう言いながら全速力で走るAさん。なるべく怪我人は出さずに、五条先生たちを待つ作戦なんだろう。
[貴方ですね。呪力が効かない稀な人間は]
呪霊がそう伝えた時、Aさんの動きが一瞬止まった。
『あなたは真人の友達?』
[友達ではないですが仲間です]
『そっか』
Aさんはそう言うと今までの逃げの姿勢から一気に拳を振り下ろし、呪霊に向かって黒閃をキメた。
『……それなら、逃げるの上手でしょ?逃げる前に祓わないとだね』
そう言ったAさんはいつもと雰囲気が違くて一瞬鳥肌が立った。本気を出した特級ってこんな殺気に溢れたものなのか?
そして一気に間合いを詰めて回し蹴りをした。すると呪霊の腕が吹き飛んだ。このまま、五条先生が来る前に祓えるかもしれない。
そう思ったが、呪霊の手はすぐ回復して
「領域展開___」
そうヤツが唱えた時、
「あれ?帳が…」
帳が消えた。そして上を見上げると
『悟さんと傑さん!』
五条先生と夏油先生が空に浮いていた。その姿を見てその呪霊は逃げようとしているのをAさんがガッ、と掴んだ。
「A!もうちょっと耐えれる?」
『はい!』
「私たち、ほかの呪詛師捕まえてくるから」
そう言って五条先生は消え、夏油先生はマンタのような呪霊に乗って降りて行った。
このまま押さえるのに加勢しないと、そう思って踏み出そうとした時、
「待て、巻き込まれる。彼女もだ」
東堂が顔面を蒼白させてそう言った。
その瞬間、目の前に考えられない程の呪力が横切った
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みかん大福(プロフ) - 麗華さん» 麗華さん、リクエストありがとうございます!そして、返信遅くなってしまって本当に申し訳ないです!ぜひ書かせて下さい! (3月26日 14時) (レス) id: c872eeaaf1 (このIDを非表示/違反報告)
麗華(プロフ) - お話と設定がすごく好きです!リクエストなのですが…九十九由基さんとの絡みをやって頂きたいです! (8月11日 1時) (レス) @page44 id: bc106b5b68 (このIDを非表示/違反報告)
みかん大福(プロフ) - ナミさん» ナミさん、リクエストありがとうございます!書かせていただきます! (8月6日 12時) (レス) @page44 id: c872eeaaf1 (このIDを非表示/違反報告)
ナミ(プロフ) - すごく面白いです!リクエスト(?)なのですが2年生との絡みをもっとやってほしいです!できれば乙骨先輩もみたいです…。これからも更新頑張ってください! (7月26日 19時) (レス) id: cbde72f558 (このIDを非表示/違反報告)
みかん大福(プロフ) - しろりんさん» しろりん様、ご指摘ありがとうございます……!!全て修正させていただきました!本当に助かります!!嬉しいお言葉まで……!本当にありがとうございます🥰 (2022年9月14日 22時) (レス) id: d2d3b923b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みかん大福 | 作成日時:2022年7月3日 16時