15.バーゲンセール ページ15
YOU side
「はい、とうちゃ〜く!!」
『ありがとうございます』
「五条エクスプレスのご利用ありがとうございました〜」
東京から京都まで最速2秒、術式という名の五条エクスプレスに乗ってきたのは京都校の入り口前。
東京校で上層部の1人に見つかり、京都に多く住むお偉いさん方達のためにわざわざ京都に飛ばされた私。(悟さんは交通手段という謎要員)
公的には今日起きたばっかりなのにもうちょっと体を労ってくれてもいいんじゃないかと思ったが、相手はヨボヨボのご老人たちのだからしょうがない。
「おじいちゃんたちと仲良くしてくるんだよ」
『もちろんですよ!』
「よっ、さすが呪術界の姫!上層部の愛孫!!」
『うわ、それすんごいヤダ!』
私がそういうと五条さんはハハっと笑い、じゃあ京都内スイーツ巡りしてるから迎えにきてほしい時連絡してね〜と言って目の前から消えた。
『フーーーッ』
1人になって息を勢いよく吐き出した。
上層部には少ないけれどいい人もいるってことも知っている。でも、私は上層部が世界で一番、
大嫌いだ。
私の中にある宿儺の呪力をなるべく漏らさないように意識を集中する。おそらく六眼を持っている悟さんにはバレているのだろうけど、宿儺の呪力が混じってるなんて上層部にバレたら信用を失い、最悪の場合、いや、普通に死刑だ。
呪術界を変えたいという願望を持ってる身からしてみたらそれだけは避けたい。悟さんもきっと同じ目標を持つ身としてそのことを黙ってくれているんだろう。
「奥空特級呪術師、学長がお待ちです」
門の外に待っているように言われたので待っていると青髪のサラサラヘアの女の子が私を案内してくれた。
京都校の校舎はあまり位置も何もかもが変わらない。別にお迎えなんていらなかったのになぁ、と思いながら歩いているとその女の子の強烈な視線に気づいてしまい、思わず苦笑いをした。
やっぱ、特級って憧れなのかな??私はそんな強いタイプの特級ではないのだけど……なんか絶妙に申し訳ない。
「つきました」
そう言って障子の前で止まった彼女。
『ありがとうございます』
私がそういうと彼女はニカッと笑った。かわいい。
癒やされているのもここまでだ。
この障子の先には、
腐ったみかんがいっぱいいるのだから。
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みかん大福(プロフ) - 麗華さん» 麗華さん、リクエストありがとうございます!そして、返信遅くなってしまって本当に申し訳ないです!ぜひ書かせて下さい! (3月26日 14時) (レス) id: c872eeaaf1 (このIDを非表示/違反報告)
麗華(プロフ) - お話と設定がすごく好きです!リクエストなのですが…九十九由基さんとの絡みをやって頂きたいです! (8月11日 1時) (レス) @page44 id: bc106b5b68 (このIDを非表示/違反報告)
みかん大福(プロフ) - ナミさん» ナミさん、リクエストありがとうございます!書かせていただきます! (8月6日 12時) (レス) @page44 id: c872eeaaf1 (このIDを非表示/違反報告)
ナミ(プロフ) - すごく面白いです!リクエスト(?)なのですが2年生との絡みをもっとやってほしいです!できれば乙骨先輩もみたいです…。これからも更新頑張ってください! (7月26日 19時) (レス) id: cbde72f558 (このIDを非表示/違反報告)
みかん大福(プロフ) - しろりんさん» しろりん様、ご指摘ありがとうございます……!!全て修正させていただきました!本当に助かります!!嬉しいお言葉まで……!本当にありがとうございます🥰 (2022年9月14日 22時) (レス) id: d2d3b923b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みかん大福 | 作成日時:2022年7月3日 16時