5 ページ6
.
嗚呼そうだ思い出した .. 、確かにいた様な気がする。
ヒーロー科に来てはいちいち俺達の行動をメモしてるやばい奴。若干発目とかぶるんだよな。
まさかこんな形で再会するとは思ってもいなかっただろう。
「 大人になって一段と魅力的になりましたね .. 、
お二人は卒業された時から同じ事務所なの .. ?
一緒に任務をされているの、?
関係は .. ? 」
「 おい待て待て待てコラ、!! 」
目を輝かせ呼吸を荒くし乍近付いてくる彼女を爆豪が声で静止する。すると彼女ははっと我に返ったのか「あら、つい。」と頬に手を当て笑っている。
すっかり脱力し切った爆豪は、これから仕事が出来る状態ではない。思わず呆れた溜息が出る。
「 .. お前そんなだからろくに彼氏も出来ねえんだろ、」
あの女性が言っていた事を思い出し、少しだけ促してみるが「嗚呼、その点に関しては全く問題ございません。」と冷静に返ってくる。
「 私、夢耐性皆無なので。」
「 は .. ? 夢 .. 、? 」
俺が問う暇も無く「男性 × 私なんて何も滾りませんから。」と満面の笑みで返ってくる。つまり理由はどうであれ全く彼氏をつくる気は無い、と。
此れは相当手遅れかもしれねえな。彼氏つくる事に対して “ × ” とか使ってる時点でもう駄目だろ。
というか女と思わせる所かまず自分がモブではないと思わせる所からスタートだなこれは。
「 .. お前の上司心配してたぞ。」
「 ええ、知ってますよ、? 」
さも当たり前かの様に言い放つそいつに呆れてため息も出ない。
此奴自分の上司が頭下げて頼んできたのも知らずにこんな事言ってるのかと思うと、かなりお気楽な奴だ。
「 辞めろと言われたら今すぐ辞めてやりますよ。
こんな職場、何の未練もありません。」
頰に手を当て、満面の笑みで言い放つそいつ。
遠回しにニート宣言してるだろ其れ。ていうか潔さが男より男前だな。
いつの間にか復活した爆豪が「じゃあ何でお前此の仕事してんだよ、」と言い放つ。
「 そんなの決まってるじゃないですか .. 、
プロヒーローになった貴方達を取材する為です。」
妖しく目を輝かせ舌舐めずりをする女にその時俺達は思った。もう完璧に手遅れだと。
( やべえ .. 、喰われる .. 、!! )
.
14人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:貴音 | 作成日時:2018年1月7日 1時