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「 おはようございます。改めて今日からよろしくお願いしますね。」
昨日までは屈託の無い笑顔に見えていたのに、今では貼り付いた様な笑顔にしか見えないのはきっと俺と爆豪だけだろう。
相変わらず他の先輩ヒーロー達は鼻の下を伸ばしている。
彼女は此方に気付いたかと思ったら、にっこりと笑みを飛ばしてくる。爆豪は気持ち悪そうに口元を押さえていた。
「 さて .. 、今日のパトロールはショートと爆心地だが .. 、」
よりによって爆豪とか .. 、と地味に落ち込んでいると「私もついていって良いですか、?」と彼女の声が。
あからさまに爆豪が嫌な顔をするが、社長は気付いておらず「良いけど .. 、もし何かあったら .. 」と女に返している。
「 大丈夫ですよ、
いざとなったらヒーローが助けてくれますから。」
「ね、?」と語尾にハートが付きそうな勢いで此方に笑顔を飛ばしてくるが、ただ怖さしか残らない。
隣から「巫山戯んな、!!」と怒号が聞こえてくるが、社長に口の悪さを怒られている。
女は何処吹く風で此方に近づいてくると、「よろしくお願いしますね、ショートさん。」と笑顔を残して準備しに行こうとする。
そんな彼女を後ろから追いかけていく。
「 あの、想磨 .. さんは残ってて良いですよ、」
おそらく歳は同じくらいだろうと思うが、思わず敬語になる。
そんな俺に気を使って .. いるのかどうかは分からないが「あら、敬語でなくてもいいのに、」と返ってくる。
「 気軽に “ モブ女 ” とお呼び下さい、」
満面の笑みでそう述べる彼女に苦笑いが隠せない。
やべえ .. 、相当拗らせたオタクだな .. 、緑谷より関わりずれえな、と困っていると後ろから「おいモブ女、」と爆豪の容赦無い声が聞こえてくる。
「嗚呼 .. 、良い響き、」と頬を赤く染め溜息をつく彼女から思わず一歩下がる。
「 お前、雄英のサポート科だったろ、」
「 え、そうなのか、? 」
爆豪が知ってるくらいだからやっぱり同じ学年だと思うんだが .. 、こんだけ伽羅濃い奴だから絶対知ってるよな .. 。
必死に脳内の引き出しを開けていると、小会議室で聞いた女のあの不気味な笑い声が聞こえてくる。
「 ふふ .. 、私、あの時から貴方達を狙っていましたの、」
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作者名：貴音 | 作成日時：2018年1月7日 1時
