第五章 〜血〜 ページ15
『くそ、くそっ…くそッ‼』
拳を握りしめて、あるところに向かう。
それは…
「次は___
‼百夜A、来たな。お前の事は上から聞いている。休んだ分いつもより試合を多く__」
いつも私達見習いが戦っていたところ。
周りがAの目や牙を見て「吸血鬼…?」などと声を漏らすが
『いいから早くやらせろよ…。』
風に吹かれ靡く髪からチラリと見える耳は吸血鬼のものではない。
「なんだお前その態度は‼
(ボソッ弱いくせに…」
試験官が舌打ちする。
『何か言った?』
勿論、それほど小さい声では言っていないので聞こえた。
「いや…では、変更して
百夜A 対 飯田修斗‼試合始め‼」
「へ…お前弱いくせに一丁前に刀持ちやがって‼完全敗北させてやる!」
相手の男が刀を抜いて突進してくる。
今までの私なら負けて“あげていた”だろう。
でも…
キィン!!
「…へ…?」
『お前、弱い。』
今は腹の居所が悪いんでね。
それに、フードも被ってない、上にも本性がバレタ今、隠す必要なんて欠片もないのだから。
「なっ!?」
試験官も驚いてる。
この調子じゃあ、上はこんなクズには私の本性ばらしてないようだね。
『もっと来い。誰か私の怒りを鎮めて…‼』
倒れた男に躊躇なく刀を振り上げる。
「おい‼やめろ‼」
試験官が叫ぶ。
『…』
キッとAの赤い瞳が試験官を捉えた。
「っ‼」
瞬きをしたその時、もう目の前に
Aは来ている。
『死ね。』
刀を振り下ろす。
ガキッ!!
『!…』
試験官の前にたつ女の人。
誰…?
さっきの人じゃないし…
「ひ、百夜…Aさんですね…っ?
刀をしまって下さい!」
茶髪の可愛い女の人。
でもさ…
『その名を呼ぶなぁあああ‼』
キィン!!
「っきゃ‼」
力いっぱい弾くと
しりもちをついた。
『百夜は捨てた…!その名で呼ぶな…私をこれ以上怒らせるなァ…‼』
Aの身体から溢れ出る殺気。
無意識なため、本人は気付いていない。
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流星(プロフ) - ファイト!(* ̄0 ̄)/ オゥッ!! (2016年1月13日 18時) (レス) id: 6de36c9df2 (このIDを非表示/違反報告)
白野威(プロフ) - 流星さん» 小説見てくれたんですね!!面白いだなんて勿体ないお言葉!!;ありがとうございます!!!頑張ります!! (2016年1月12日 19時) (レス) id: 7143424c77 (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - どうやったら、こんなに面白い作品が作れるんですか!?更新頑張ってください! (2016年1月12日 18時) (レス) id: 6de36c9df2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:照昇 | 作者ホームページ:http://ginngatannpennsyuu
作成日時:2016年1月5日 4時