story８ ページ8
『ん…?』
目が覚めると、視界に木でできた天井が映った。
「おぉ、良かった…!目が覚めたんだな!」
隣で聞こえた声に目だけやると
『赤髪さん…』
先ほど一戦交えた赤髪さんことシャンクス。
「案外傷が深くて焦ったぜ!まあ治療したのは俺じゃないけどな!」
ゲラゲラとさっきのことなどなかったように笑う彼にAは掛けられた毛布に顔を埋める。
『…で…』
「?」
『なんで助けたんですか。あのまま放っておけば死んだのに。』
「そりゃあ…」
そこまで言ったシャンクスはうーん、と頭を抱える。
「なんでだろうな?」
『…私は貴方に斬られた瞬間コレが最期だと思いました…』
クルリとシャンクスに背を向けた。
「…そんで?」
『血が溢れてだんだんと遠くなる意識に不思議と心地よさを感じました…
でも、ここで眠れば次起きたとき、そこはこの世なのかと考えると…』
――とても怖かったですよ――
そんな弱音はAの心にだけ響いた。
『覚悟が足りないですよね、知ってます。父さんに会うことを目標としてからもう覚悟は完璧だと思ってました。』
Aがシャンクスに見えないようにギュっと目を瞑る。
そこで
「そういえばお前って、いくつ?」
突然の話題切り替え。
『は、はぁ…?』
Aは曖昧な返事をしつつ
『たぶん今年で１４、１５くらいだったと思います。』
Aはいつしか自分の歳を地震をもって言えなくなっていた。
「海賊に歳なんて関係ない」と思っていたせいだろう。
『それが一体＿＿』
次の瞬間、ふいに頭を撫でられた。
「安心しろよ。お前は立派な覚悟(モン)もってるぞ。」
『は…?何言って…』
その言葉はAには理解ができなかった。
しかし、何故か涙が溢れてくる。
『ぅっ、くｯ…!ぅぅ…‼』
よしよし、と撫でられAがゆっくりと起き上がり、シャンクスに抱き着いた時だった。
バタン‼
という音とともに
「あ…」
数人の男たちが部屋へなだれ込んできた。
・
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 83人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蕾 - 続きが気になってます！更新頑張ってください！ (2018年5月3日 21時) (
レス) id: 27f83a95ac (このIDを非表示/違反報告)
白野威(プロフ) - 人間失格さん» ありがとうございます！！更新頑張ります！！ (2016年8月17日 1時) (レス) id: 3d1ec451e6 (このIDを非表示/違反報告)
人間失格 - すごい面白いです ! 更新楽しみにしてます！ (2016年8月16日 10時) (レス) id: 40f03127af (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：沈月 | 作者ホームページ：http://ginngatannpennsyuu
作成日時：2015年12月7日 18時
