フラグ。 ページ10
――あの人たちの目は嫌いだ――
全てを見透かしたような大人の目。
大人は好きじゃない。
いつだって子供の敵だから･･･
『てことで、引いてくれませんかね?』
「「無理」」
ハートが付く勢いで即答。
今、追われている身のAは屋根の上である。
リアル鬼ごっこ開始からすでに１時間半。
よくここまで逃げ切れたな自分、なんて呑気に考えながら下で笑顔で見上げる２人を見る。
最早、諦めモードに入っていた。
「ネコちゃんおーいで!国ちゃんなんかよりも優しくしてあげるよー?」
「Aおいで?隣の野郎なんかよりもずっと優しくしてあげる!」
一体何を優しくするのか。
というかどちらの言葉も嘘にしか聞こえないこれ如何に。
『どっちも嫌です!兄が待ってるんで帰ります!』
「それはダメー。」
「今日は家に城田真昼君がいない事は既に調査済みだよー。」
『貴方たちはストーカーなんですか?』
何この人たち怖い。
切実にそう思うAだった。
さあ、こっちに飛んできて!と言わんばかりに手を広げる。
『めんどくせぇ…』
呆れたように溜息を吐き、屋根を伝い逃げようとした。
が、
「貰いましたよ吊戯さん!」
待ってました、とでもいうように声をあげる御国。
「ジェジェー、確保」
これまたハートのつく勢いで首に巻いた蛇に指示。
『ぅあ!?蛇!?』
黒蛇が身体に巻き付き、Aはバランスを崩す。
屋根の上から落下したところを奪い去る、というのが御国の作戦らしいが
「吸血鬼使うなんてズルいよ国ちゃん。」
「っ!」
と、御国が走り出すよりも早く吊戯が前へ出た。
「行かせませんよ!」
「それはこっちのセリフだよ〜。」
ギャーギャーと乱闘を始めた二人に困ったのはAだ。
『ちょっ、喧嘩してないで受け止めてくれます!?』
屋根から落下中ナウのAが叫ぶ。
「くっ…ジェジェ!コイツを足止めしてろ!」
次々に出される面倒な指示に溜息を吐く様に項垂れた黒蛇はAから外れ、吊戯へ飛んでいく。
漸く外れた蛇に体制を立て直そうとするA。
しかし、ホッとするのも束の間だった。
Aを奪うべくほぼ同じタイミングで飛んだ吊戯と御国。
目前のAへと手を伸ばす。
こちらへ飛んでくる蛇。
はいフラグ。
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白野威(プロフ) - かれんさん» あら、本当だｗありがとうございます！！直しておきます！ (2017年4月1日 15時) (
レス) id: 3d1ec451e6 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - 『二人』の所の有栖院御国の所が御園になってますよ。 (2017年3月17日 18時) (レス) id: 765bbbde8f (このIDを非表示/違反報告)
白野威(プロフ) - 闇アリスさん» 更新遅くてすいません！！ありがとうございます！！更新遅い分、話を死ぬ気で作ります！！ (2016年12月5日 2時) (レス) id: 3d1ec451e6 (このIDを非表示/違反報告)
白野威(プロフ) - ノワール@怠惰組さん» こんな作品を好きになってくれるんですか…？光栄です！！ありがとうございます！ (2016年12月5日 2時) (レス) id: 3d1ec451e6 (このIDを非表示/違反報告)
白野威(プロフ) - hhhさん» ありがとうございます！！ (2016年12月5日 2時) (レス) id: 3d1ec451e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沈月 | 作者ホームページ：http://ginngatannpennsyuu
作成日時：2016年11月27日 21時
