友達。 ページ8
『行ってくる‼』
次の日、いつも通り制服に着替えてドアを開けた。
すると
「あ、ちょっと待てA。」
真昼からの急なストップ。
『なに?』
「今日、雪の家泊まりに行くんだけどお前も来るか?」
『雪の家?あー、行きたいけどテスト近いしまた今度っ。』
「そうか、夕飯は作っておくよ。」
『んーん、気にしないでよ。たまには全て妹に任せなさい兄さん。』
Aは得意げに笑い、バッグを肩に掛けなおす。
そして再び
『じゃ、行ってくるよ!』
そう言って次こそ家を飛び出した。
「お前も今日友達呼んでもいいからな!」
後ろから聞こえた兄の声に振り替えることはなかった。
・
『友達呼んでもいいって言ってたし、声掛けてみよーっと。』
♪〜
『ん?』
突然、ポケットの携帯が鳴った。
開いて相手を確認する。
表示されていた名前は…
『げっ…』
Aは名前を見て顔を歪めると、電話に出ることなくソレをポケットに戻した。
歩こうと、踏み出したとき
♪〜
再び携帯が鳴ったのだ。
『な、なに!?またあの人!?』
怒ったよyな、あきれたような口調で携帯を開く。
『!?…は…
最悪ッ‼』
表示されたのは先程とは違う名前。
しかし、ソレにも出ることなくポケットへ戻すと焦った様に走り出した。
まるで何かから逃げるように…
・
『じゃあ、今日来れたらメールしてね!』
「うん!多分行けるから!」
学校終了後、クラスで一番仲の良い友達を誘い学校を出る。
朝の電話の事なんてスッカリ忘れていた。
『さて、一旦家のレシピ見て材料買って…あぁ、洗濯もあったんだっけ?』
兄がいつもどんなに苦労してるかがわかる。
Aは頭を捻る。
と、その時だった。
「俺のラブコール無視するなんて酷いなぁ。」
『!』
声がしたのだ。
上から。
『アレ、ラブコールなんかじゃなくてタダの嫌がらせですよ…
吊戯さん…』
屋根の上に立つのは
朝、電話をかけてきた狼谷吊戯だった。
64人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
白野威(プロフ) - かれんさん» あら、本当だwありがとうございます!!直しておきます! (2017年4月1日 15時) (レス) id: 3d1ec451e6 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - 『二人』の所の有栖院御国の所が御園になってますよ。 (2017年3月17日 18時) (レス) id: 765bbbde8f (このIDを非表示/違反報告)
白野威(プロフ) - 闇アリスさん» 更新遅くてすいません!!ありがとうございます!!更新遅い分、話を死ぬ気で作ります!! (2016年12月5日 2時) (レス) id: 3d1ec451e6 (このIDを非表示/違反報告)
白野威(プロフ) - ノワール@怠惰組さん» こんな作品を好きになってくれるんですか…?光栄です!!ありがとうございます! (2016年12月5日 2時) (レス) id: 3d1ec451e6 (このIDを非表示/違反報告)
白野威(プロフ) - hhhさん» ありがとうございます!! (2016年12月5日 2時) (レス) id: 3d1ec451e6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:沈月 | 作者ホームページ:http://ginngatannpennsyuu
作成日時:2016年11月27日 21時