初任務(仮)。 ページ4
『んっ……?』
――寝ていたみたいだ。
顔に手をやると包帯が巻かれている。
そして、ここは家ではなく待機室だった。
パーカーのポケットから銀時計を取り出すと真夜中の12時。
その時、
ガチャ
遠くでこの部屋のドアが開いた。
する必要はないと思うが、万一のため机の後ろに身を隠した。
廊下を歩く音が聞こえ…
「おい、起きてんだろ。」
あれ、この声…?
『お、おはようございます中原さん!』
咄嗟に机の後ろから立ち上がると中原さんが私を見る。
「あぁ。」
『ノックくらいしてくださいよ!』
まあ私の家ではないのだけれど!
「ん…忘れてた。」
『もう…で、こんな夜中に何用で?』
私が尋ねると、中原さんがサッと踵を返す。
「仕事だ。」
・
・
「やあAちゃん!よく眠れたかい?」
外に出ると太宰さんがいた。
今から仕事をしに行くとは思えない表情だった。
「…Aちゃん、その恰好で行くのかな?」
『え?まあそうですけど…?』
その恰好__パーカーに短パンの事か。
『これが私の私服であり仕事服ですから!』
返り血がいただけないけど…。
「そういう手前だって可笑しな格好してんじゃねェか。」
「中也には分からないのかい!?私のこのセンスの良さがっ!」
「分からねーよ」
もめている二人を見ていつもこんななのかな、なんて思う。
そんな、なんの変哲もない話をしていた。
「「!」」
『っ!』
いつの間にか包囲されてたのにも気付かずに…
「こちらから出向くはずが出向かれてしまったね。」
「手前がくだらねェ話ふるからだ。」
一斉に銃を向けられた私達3人はいつ撃たれても可笑しくない状況。
呑気に作戦を考える者一人…。
その呑気さに呆れる者一人…。
――ワラウモノ一人…。
「私達とAちゃんとの任務はこれが最初だ。
じっくり作戦を立てて行こう。」
面倒くさそうな太宰達の間を抜け
フッ…
なにかがフワリと跳び上がった。
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雪奏 - すごく面白いです!応援してます!壁|ョ・ω・`o)ガンバッテッ♪ (2018年6月29日 23時) (レス) id: edf769ece4 (このIDを非表示/違反報告)
白野威(プロフ) - ありがとうございます!すっごく嬉しいです!!頑張りますね! (2016年6月12日 2時) (レス) id: 3d1ec451e6 (このIDを非表示/違反報告)
カラス(プロフ) - 小説読みました!とても続きが気になります!応援してます (2016年6月12日 2時) (レス) id: 8a5ea3d4b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:照昇 | 作者ホームページ:http://ginngatannpennsyuu
作成日時:2016年6月12日 2時