１話 ページ2
『わあ‼懐かしい!』
あれから十年くらいだろうか。
誰も入ってきてなかったとすれば、少しくらい壊れていても可笑しくないのだが
目の前に聳え建つ神社は昔見たままの茶色と黒の木せできた少しおんぼろな状態でそこに建っている。
『んー、誰かが手入れにでもしにきてたのかな…?
でもこんなに全く人がいないんだったら取り壊されても可笑しくないはず…』
ふと、社の戸が少し開いているのに気付いた。
昔のAなら、一人では怖くて絶対にいけなかっただろうが
生憎今は恐怖よりも興味が勝つお年頃。
その古びた木に手をかけて
一気に開いた。
『…って、何かいる訳ないか…』
昼間だというのに中は薄暗く、左右と奥に別の部屋が一つずつあるようだった。
『外から見たらそうでもないのに…中は案外広いのね…』
ギシギシと不気味な音を立てる床を踏みしめながら中央まで歩いていく。
『奥の部屋にはなにがあるのかな…?』
古びている事に変わりはないが、普通の戸より違うデザインにしてある奥へと続くその扉に再び好奇心がくすぐられる。
『…ちょっとだけならいいよね…』
どうせ、誰もいないし…
そう自分に言い聞かせ、恐る恐る戸を開けてみると…
『!か、刀…!?』
二振りの刀が、一番奥にちょこんと置いてあった。
『刀って…え、本物…?』
刀の元へ歩いて行き、近くで見てみると
どちらともそれはもうとても美しい刀だった。
どちらも、目を惹くほど美しく
それと同時に何故こんな神社にこんな綺麗な刀が置いてあるのだろう、と疑問に思う。
そう思った瞬間だった。
目の前の二振りの刀が刀掛け台ごとガタガタと揺れだしたのは。
『な、なに…‼?』
思わず後ずさったA。
刀の振動は鳴りやまない。
このままじゃまずい、そう思ったAは踵を返して神社の外へ走った。
神社を出て、階段に差し掛かったところで
『あっ…!』
一瞬、身動きがとれなくなった。
ほんの一瞬でも動きを止めてしまった身体は、いう事を聞かずそのまま長く続く階段に身体を打ちつけながら転がる。
階段の下まで落ちたときには、身体は殆ど動かせなくなっていた。
頭部が生暖かくなるのを感じる。
『ぅ…』
カツ、カツ…とゆったりと誰かが階段を下りてくる音が聞こえた。
話し声も聞こえてくる。
足音と声がすぐそこで聞こえたのと同時にAの意識は闇へと沈んでいった。
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クロりんご(プロフ) - 涙丸さん» んじゃあ私の方のボードで話しましょう！ (2018年3月27日 22時) (
レス) id: 8489cd9c31 (このIDを非表示/違反報告)
涙丸(プロフ) - 紅桜さん» 遅くなってしまい申し訳ありません!兄者好きなの分かりますカッコいいよ兄者アアアアアありがとうございます！ (2018年3月27日 18時) (レス) id: 41afa256dc (このIDを非表示/違反報告)
涙丸(プロフ) - クロりんごさん» まだいらっしゃいますか…？遅くなってすみません！私はどちらでも良いですよ！ (2018年3月27日 18時) (レス) id: 41afa256dc (このIDを非表示/違反報告)
紅桜 - ｱｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｱﾆｼﾞｬｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧ!!!!!!!!!もう最高ですね！格好いいよ兄者ｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧ!!!!!!!煩いですねすみません。兄者にだったら魂食べられても良いや。マジで(真顔) (2017年11月2日 13時) (レス) id: 087b770101 (このIDを非表示/違反報告)
クロりんご(プロフ) - 涙丸さん» どちらのボードで話しましょう？ (2017年11月1日 17時) (レス) id: 8489cd9c31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涙丸 | 作成日時：2017年9月19日 18時
