【34】坂田side ページ45
Aが抜けたのを確認して、一旦浦島坂田船のグループに戻り再び通話を始める。
う「Aやつ、とりあえず大丈夫みたいだな。」
セ「せやね。ちょっと疲れてたみたいやけどな。」
ほっとしたのか、うらたさんとセンラはフゥとひと息つきながらそのように呟く。
し「ま、久しぶりに声が聞けたから正直満足だわ。」
さ「やな!でもやっぱり直接会いたいわぁ…」
俺の呟きに「まぁな…」としみじみと返事をする志麻くん。
うらたさんとセンラも同じみたいで、ちょっとだけ沈黙が流れる。
う「まぁ、あれだ。Aも頑張っていんるだから、俺ら頑張らねぇと。」
し「確かにな。あいつは『浦島坂田船』としての俺達も応援してくれているからな。ライブを見せてあげられないのは残念やけど、全力で頑張らんと。」
セ「ファイナルを成功させることがきっと、Aに対する応援にもなるでしょうし。頑張ろか。」
さ「おう!あ、うらたさん。まだ報告せないけんことってある?」
う「いや、とりあえず今日はねぇな。さっき伝えた通りだ。坂田、遅刻すんなよ。」
さ「しない!…ように頑張る!」
し「そこは言いきれや…」
セ「坂田らしいわ。」
呆れるうらたさんと志麻くん。
「ははっ…」と小さく笑うセンラ。
俺は思わず笑ってしまい、「笑い事じゃねえから」とちょっとうらたさんに怒られてしまった。
……ごめんなさい。
その後特に話すこともなくなったので俺達もお開きとなり、通話を切ると思いっきり背伸びをする。
ずっと椅子に座ってパソコンと睨めっこしていたため体が固まり、背伸びをするとパキパキと背中から嫌な音がする。
なんかおっさんみたいと思ってしまった自分をぶん殴りたくなった。
そっと顔を動かし、壁に飾ってあるカレンダーに目を向ける。
もう少しでファイナルの日になる。
絶対に成功させる。
俺らを応援してくれているcrew達に精一杯恩返しするつもりで全力でやらないと。
そして、頑張っているAのためにも。
正直にいえば、ライブに来て見て欲しいというのが本音だけど、こればっかりはしょうがない。
その代わり、いつか俺達が浦島坂田船だとAに明かした時に、胸を張って話すことができるように必ず成功させんと!
そう意気込んでから、寝る準備をするためにそっと椅子から立ち上がった。
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八重桜(プロフ) - 坂田家@ななみさん» 突然の告白ありがとうございます(笑)楽しんでいただけているようで嬉しいです。ぜひ充実した青春をお過ごしください(( 頑張って更新していきます! (2019年9月22日 18時) (レス) id: 62b3e739f9 (このIDを非表示/違反報告)
坂田家@ななみ - 好きです(((唐突 いつも楽しみにしています! 私はまだ中学2年なので青春はこれからなのだグヘヘ(((殴 これからも頑張ってください! (2019年9月22日 12時) (レス) id: 2a6ac8898b (このIDを非表示/違反報告)
八重桜(プロフ) - もこ。さん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけているようで、とても嬉しいです!自分もあまり青春らしいことを経験してこなかったので、せめてここでは…と思い、楽しんでいる夢主さんを書いてみました。ちゃんと完結できるように更新していきます! (2019年9月19日 4時) (レス) id: 62b3e739f9 (このIDを非表示/違反報告)
もこ。 - 初めまして。自分は学生ではないのですが、ウキウキとしてしまいました。青春というものをしてこなかったので、最初からキュンキュンしてしまい、夢中になって虜になりました!これからどんな風に進むのかが楽しみで、唯一の癒しになりました。応援してます (2019年9月18日 19時) (レス) id: 180e559c34 (このIDを非表示/違反報告)
八重桜(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけているようで何よりです!コールのご指摘もありがとうございます。後ほど修正いたします! (2019年9月17日 18時) (レス) id: 62b3e739f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:八重桜 | 作成日時:2019年9月4日 4時