1滴 ページ2
知人に頼まれて始めたバーでのバイトの帰り道で野良猫がいたもんで後を追い路地裏に吸い込まれるように近づいたてしまったのが
運の尽き___
「……貴方…ジンの弟?」
『は?何言ってんのオネーサン
兄貴はいるけど、じんなんて名前じゃ…』
「ふぅん…まぁいいわ来なさい」
『えっ、ちょ、ちょっと』
抵抗しようにも相手は女性下手に手を出せば訴えられるかもしれないと思い、謎の女性に強引に腕を捕まれて連れられるがままにしてみれば、分かりやすく治安の悪い場所…
『何処だよ…』
「取引現場。
少しだけ付き合いなさいね、ここにいるだけでいいわ」
『は?』
廃ビルが取引現場ってなんだよ…そう思っていると
階段から足音が聞こえてきた
『5人…多いな』
隣にいるおねーさんに横目で見られているのを感じながら
どうしたらここから逃げ出せるか辺りを見渡しながら思考を巡らせていた
「無駄よ。最後まで大人しくしていれば生きて返してあげるわ」
だから変に詮索するな。そう言いたいらしい
死にたくは無いから、と黙れば
彼女は「良い子ね」と一言
ガチャ
「約束通りだな早速ブツを…ソイツは?」
見ない顔だなと不審がるお相手サン
彼女が俺の事を新入りだと言えば続くといいなと一言言われた
怖くて喋れないし死にたくは無い
この場はどうにか合わせるしか選択肢がない
「データはこれよ。では報酬を」
「ああコレだ」
「ふぅん…わかったわ、それじゃあ___goodbye」
耳を劈く大きな音
目の前の光景を理解できないが
ただ一つ理解できるのは
「ッテメェ、よくもボスを!!」
「やれ!お前ら!!」
人が撃たれたこと
フツウなら警察でもない限り拳銃なんて持っているはずがない
でもこの人は…持っていて人を、殺め
そして躊躇いなんて微塵も見られず
むしろ慣れているように感じた
『っははこりゃ最悪な夢だな…』
足がすくんで逃げようにも動いてくれやしない
彼女を狙った弾丸が外れて俺の頬を掠る
『い"ッ』
痛い痛いいたいイタいイタイ
感じたことの無い痛みで声が出る
これ以上の声を出せば俺も狙われるそう思った
声を殺す、誰にも見つからないように
気配を消すんだ初めからいなかったみたいに
…そんなやり方分からないけれど
気付けば心の中で「俺は空気」なんて馬鹿らしい言葉を繰り返し唱えていた
物陰に隠れ最悪の事態を嫌でも想像してしまっては身震いをするばかり
早く終わってくれ
こんなところで死んでたまるか
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檸檬100%(プロフ) - 東雲虚さん» コメントありがとうございます…!最近やっと多忙だったのが落ち着いてきたので書き溜めてたものを少しずつですがゆーっくり更新していこうかなと…思っていますので良かったら続き読んでいってください (12月30日 15時) (レス) id: b8fa4246dd (このIDを非表示/違反報告)
東雲虚 - ジンとそっくりな主人公、、、続きがとても気になります!更新頑張ってください!! (7月9日 18時) (レス) @page10 id: 272de617c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:檸檬100% | 作成日時:2023年3月10日 14時