用事 ページ5
照れているのか
その子は俺の目を反らしてそう言った。
可愛い。
そんな言葉がよぎった。
生徒
「てかあの子誰?」「転入生?」
俺でも見たことのない子だった。
転入生なら納得した。
A
「………それじゃあ。」
ペコリと頭を下げたその子を
なんとなく引き留めたくなった。
この心情を俺は知らない。
この子のことを俺は知らない。
及川
「…まっ…まって!」
腕をつかんだ。
細っ……。
ちゃんとご飯食べてるのかな。
A
「…え!なん…ですか?」
すぐに腕を振り払われる
及川
「あっああ明日さ…委員会。そう委員会のことで
ちょっと用事あるから」
考え無しに捕まえたのでパニックになった。
A
「あっ…ならモブ子さんの方が…」
及川
「君にだから!」
なんでモブちゃん?
たしか二組の子だったような……
A
「え?あ…その……分かり…ました。」
嫌そうな顔をされた。
だけど良かったらしい。
及川
「じゃ…じゃあ明日クラスに行くから!!」
そう言って俺は部室へ走った。
A
「あ……はい。」
自分の顔が赤い事を俺はまだ知らない。
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作者名:曇天 | 作成日時:2020年1月19日 12時