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時は過ぎて、ＩＨ後。決勝戦で惜しくも優勝を逃した
「すんません、面談なんで抜けます！多分終了には間に合わんので、お先に失礼します！」
「お疲れさん、また明日な」
二年も中盤に差し掛かり、受験を意識しなくてはいけない時期になった。個人面談を先生と行うために、部活を早退する。
「あ、治くん。今皆筋トレ中やと思うよ、まだ間に合うで」
「……おん、あんがと」
私の前の番だった治くんが出てきて、声を掛ければ浮かない表情をしていた彼。どうしたのかと声をかけようとしたけれど、先生に呼ばれたので慌てて教室に入った。
「藤野は経営学科？将来は料理人かぁ、経営学ぶっちゅうことは店開くってこと？」
「…いずれは」
「まぁ、治はあれやけど藤野なら学力的にも問題なさそうやな…生半可な気持ちじゃ出来んと思うけど」
「小さい頃からの夢ですし、気持ちこそ負けませんよ」
そう先生に言えば、「藤野は穏やかなのに勝気なところあるよな」なんて笑われた。言われた通りなので押し黙るしか無かったけれど。それよりも、治くんはどうしたのだろう。
「治くん、なんかあったんですか？」
「彼奴も店開くって言っとるんよ。侑とバレーしとったらプロも夢やないと思うんやけどなぁ、治は」
「……本人も、気持ちの整理ずっとしてますし、治くんがちゃんと自分の道選べるまで見守ってましょ」
「お前、ええ彼女やなぁ。せやな、結局は治次第やし。まぁ、治の話は置いといて、藤野の今の学力なら＿」
そのまま私の進路についてと移り変わる話題。治くん、店開くつもりやったんか。ご飯の仕事で。一緒やな、私と一緒や。先生には見守ろうだなんて大人ぶった事を言ってみたけれど、心の中では彼の進路が気になって仕方がなかった。
一緒に、お店構えられたらええのに。
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ひーと - こんなに素敵な作品に出会えて良かったです！！！ (2020年5月17日 14時) (
レス) id: c8f6957e50 (このIDを非表示/違反報告)
koko(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございました！！ (2020年5月14日 23時) (レス) id: de40817748 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あだしの。
| 作成日時：2020年5月14日 18時
