好きな男子が雨宿りしていた。【爆豪勝己】 (ページ6)

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「もう一本あるからってよぉ…」

完全に嘘じゃねぇか。

あの後、何を思ったのか手ぶらで外へ出たアイツ。

鞄の中を見ても、傘なんて無くて、ただ俺から逃げた、それだけだった。

「チッ来ねぇな……」

鞄を取りに来るかと思えば、なかなか来ず、取りに来る気はないことが分かった。

その時、鞄の中で聞きなれない着信音が響いた

「……何だよ」

電話をかけてきた奴が知り合いだった為、電話に出た

『おお？！爆豪か？何でお前がAの携帯持ってんだ？』

「っせーな、色々あったんだよ」

『色々って、A無事か？！』

何でお前がアイツの安否気にしてんだよ、切島。

多少苛立ちながらも、声に耳を傾ければ、爆弾発言を投下したコイツ。

「はァ？！っんでその情報早く言わなかったんだよコロスぞ！」

『爆豪が出たか』

クソ髪はまだ話していたが、そんなことはどうでも良くて、通話を切った。

「アイツの家……！」

かなり前だが、女子がアイツの家の前の店について話していた。

思い出せ思い出せ思い出せ。

『Aん家いいなぁ、目の前に有名スイーツ店があるなんて！』

『有名スイーツ店？何て所？』

『ほら、ここ最近オープンした、西洋のお菓子売ってる店！＿＿＿＿だよ！』

思い出したと同時に走り出す。

「くたばんじゃねぇぞ……！」