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「あーもーっ！何てこと思い出させんのよ馬鹿豪！」
「あ"！？テメェが言い出したんだろ責任転嫁すんな！」
あの後、オールマイトも少し硬直してたし、轟の天然パワーは凄まじい。
「あの舐めプ野郎が」
「何で爆豪までキレてんのさ！」
「あんなん思い出したら誰でも嫌だろーが！」
それもそうか。
私も爆豪が轟にあんなことされてたら嫌だしな。
アッ想像したら精神的に来た。
「誰でも、ねぇ」
ちょっと期待して損したわな。
期待する方が可笑しいんだけど。
まともに喋ったことすら無い間柄なんだから。
「……おい」
不意に声を掛けられ、顔をあげると、爆豪の顔がドアップで写った。
「えっ何々待って」
「うっせ」
そういって口を塞いでくる爆豪。
手でね！
ビックリしたビックリしたビックリしたぁああ！
ちゅーされんのかと思った！
「行ったか」
そう言って押さえていた手を退かす爆豪。
「ッケホ、行ったかって、何が？」
「多分、B組の奴等」
いや、何で隠れる必要があるわけ。
思ったままに質問をすれば、
「は？一緒に居るところ見られたら嫌だからに決まってんだろ」
「あ、そうなの」
そう返ってきた。
嫌、か。
そっか。
何だ、馬鹿みたいじゃん、私。
「ね、爆豪。私帰るね。傘、使っていいよ。もう一本持ってるの忘れてた」
顔も見ないで、傘を押し付けて学校から出る。
雨が無防備な私を濡らしていく。
「失恋にはピッタリな天気だな」
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作者名：ギリア。
| 作成日時：2018年5月20日 19時
