好きな男子が雨宿りしていた。【爆豪勝己】 (ページ11)

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「いてーの？」

「どっちかっていうと、爆豪の手の方かな」

イタタ、と溢す私にそう声をかけてきたので、本音をぶちまけた

更に力を込められた訳ですが。

「あだだっ！ちょ、集中してないとアイツにかけてる幻覚解けちゃうでしょ！」

「……集中力ねーのな。もう、手遅れだぜ」

男がいた先を見つめれば、此方を見据えている男

「あっ、爆豪、アイツと目合わせたら麻痺するから気を付けて」

「気を付けるもクソもねぇよ、コイツぶん殴る」

「え？いや過剰防衛だって、やめなよ」

正当な理由なんて作りゃいいんだよ、なんて悪役じみた事を言い出した彼。

「さっきまでのはAちゃんの幻だったんだね酷いよ俺はあんなに真剣だったのにでも幻に掛かれたのはいい経験だったかもしれないなぁAちゃんがあんな幻見せてくれるなんて嬉しいよそれじゃあ今からアレ現実にしようねイイコだからねこっちおいでAちゃん」

「お前、こんなんと戦ってたのかよ」

「そーだよ、もっかい幻見せるから退いて」

俺が一発殴るからお前はすっこんでろ、と言われる

まぁ、そろそろ警察来るし、自由にさせてやるか。

「ぶッコロス！」

そういって男を殴り、怯んだ所で腕を捻り上げた爆豪

やっぱり、イチコロ。

「……やっぱ、強いね」

「あ？当たり前だろーが！」

警察のサイレンが鳴り響き、警察が到着する

男は警察に拘束された所を見届けると、どっと疲れを感じた。

ついでに、背中の痛みも。

「ばくご、ありが、と……」

仏頂面で此方へ向かってきた爆豪にお礼を言い終わらないうちに意識を手放した。