第七十訓「誰々のためにとか言う奴は大抵自分のためだったりする」 ページ20
芙蓉を失いたくない。
その不安からくる感情で娘を死なせてしまった。
娘を殺したのは自分だと。
機械になったのはそんな感情を捨て、苦しみから逃れるため。
そんな林博士を解放すべく、伍丸弐號に攻撃を仕掛けるもあっさり防がれた。
何度も攻撃してくるたまの頭を掴み、電流を流す。
その腕を切り落としたが、切り落とした部分が中途半端に再生し、銀時の脇腹を貫いた。
伍丸弐號は1ミクロンにも満たない核で動いているため、それを破壊しない限り何度攻撃しても自己再生してしまう。
肩まで貫かれた銀時を助けに入った新八だが、先程電流を流され、自我を失ったたまに吹き飛ばされた。
間一髪でしがみついているが長く持ちそうにもない。
[芙蓉、お前自身の手で始末するのだ]
[…………、了解しました]
「たま…さん」
電流を帯びたモップが新八に振り下ろされた。
いつの間にか機械も増え、未だ壁に磔にされている銀時は済す術がない。
「………娘に人殺めさせるたァね、何でも思い通りになる娘、結局アンタがほしかったのはそいつかィ、お父さんよ。そんなに思い通りの女がほしいならくれてやるぜ。ただし、ちとゴツイか」
『ご主人様ァァ〜』
知らない間に集まっていたのは林博士の機械ではなく、メイドの格好をした源外のジーさんの機械と神楽と私。
「野郎共ォォ!!男の機械って奴を見せてやれェェ!!撃てェェェ!!」
第七十一訓「誰々のためにとか言う奴は大抵自分のためだったりする」→←第六十九訓「洋楽は皆うろ覚え」
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作者名:憐 | 作成日時:2014年3月12日 2時