犬猿の二人

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「よし、じゃあ

選手のインタビュー行ける？」


「行けます」


試合終了直後、八幡さんが

立ち上がりながら

私に声をかけた。

つられて立ち上がった私は

返事をしつつ、荷物をまとめる。


「こういうときは

行きづらいだろうけど…」


そう、今日の試合

巨人は負けてしまった。

確かに、負けたチームのインタビューは

行きづらいこと、この上ない。

だけど、これが仕事だ！


自分にそう言い聞かせ、

選手たちのインタビューに向かった。


 ＃＃＃＃＃＃＃＃＃＃＃＃＃＃＃＃＃＃＃＃


うわー。


取材場所には、すでに記者が

20〜30人ほどいた。


取材場所といっても、

ただの通路だ。


少し奥に行くと、選手たちの

ロッカールームがあるような

通路で取材をする。


そんな狭い空間に

記者たちが立て込めてる。


ただ、私だって伊達に社会部で

記者をやってたわけじゃない！


社会部の記者の頃のように

グイグイと前に進んでいった。


選手たちのインタビューを終え、

残すはあと一人…。


「お願いします」


そう挨拶して、現れたのは

坂本勇人。


試合直前に、記者席で

調べておいた。

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