犬猿の二人

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「あれ？

ってことは、吉田さんが

メモのお相手？」


「えっ！あぁ、そうっす」


根津さんの言うメモとは

長野さんにもらったメモのことだろう。


「血だらけだったでしょ？(笑)」


「…まあ、はい(笑)」


根津さんに、

笑いながら言われ

やんわりうなづく。


長野さんにもらったあのメモは、

坂本さんのものと思われる血が

結構大量についていた。


それは、そうだろう。


グラウンドでも、

あんなに血を流してたし…。


「え！そんなに血ひどかったん？」


坂本さんは驚いたように

私に問いかける。


「まあ、結構ついてました。

けど、助かりましたよ」


「いやぁ、申し訳ない！」


坂本さんは、

勢いよく両手を合わせ

謝ってきた。


「いえいえ、

わざわざありがとうございました」


そうお礼を言うと、

坂本さんは、頭を上げた。

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