ゴースト・リーダー【ARS*O×S】 (ページ12)

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楽屋に着くと

そこには松潤とニノと雅紀が
歌番組用の衣装を着て待っていた

｢ごめん遅れた、すぐ着替えるね｣

俺が自分の衣装に手を伸ばし
着替え終わると

潤｢翔くん｣

突然松潤が俺に話しかける

｢何?｣

潤｢俺達に何か隠し事してない?｣

｢いや、してないけど｣

潤｢昨日の緊急会見の後
翔くん独り言多かったよね?

でもそれって誰か居たんじゃないの?
俺達3人には見えない人が｣

松潤、気づいてたんだ

｢……居るよ?今も｣

すると俺は隣に座っている
智くんの前に
紙とペンを用意した

すると智くんは
その紙に何か言葉を書き始める

多分、3人からは
勝手にペンが動いているように
見えるんだろう

智くんは書き終わると
3人に見せた

和也｢大野さん、なんだね?｣

｢うん、彼は死んだ後の今も
俺達の傍に居てくれてるの｣

雅紀｢そうだったんだ……
ごめんリーダー
俺、信じる事出来なくて……｣

智｢相葉ちゃん…｣

すると智くんは俺の耳に
雅紀に使えるように言葉を使える

｢……『大丈夫だよ』だって｣

雅紀｢……許してくれるの?｣

｢うん、今智くん隣で頷いてる｣

和也｢なんか俺達には見えないけど
大野さんの行動が想像出来るよ｣

潤｢俺も大野さんが
翔くんの隣で
笑っているように見えるかも｣

雅紀｢本当だ、見えないけど伝わる｣

俺は隣の智くんを見ると
彼は笑みを浮かべていた

｢そうだね、今智くん
凄い嬉しそう｣

潤｢ねえ、今日の歌番組
大野さんも来てくれる?｣

智｢もちろん、だって俺達
いつでも5人でしょ?｣

｢出てくれるの?｣

智｢俺の席空けといてよ?
俺も出演者なんだから｣

｢もちろんだよ｣

そして、歌番組の生放送が
幕を上げた

番組は終盤になり

いよいよ、俺達の番に回ってくる

席はスタッフさんや
出演者さん達に頼んで

人一人分の空間を開けてもらった

そこにももちろん
智くんが座っていた

司会の方と話した後
それぞれ持ち場に着く

歌う曲は『Monster』

俺達は智くんの所を
CD音源でも
誰かが歌うようする事もしなかった

だって、智くんが傍で歌ってるって
伝えたかったから

もちろん、智くんは歌ってた

俺しか聞こえないけど

前と変わらない
透き通った歌声で