14 ページ15
｢スワンボート?｣
智｢そう、乗ってみない?｣
男2人が、しかも40近いおっさんが
スワンボートって……
｢ちょっと寂しくない?｣
智｢大丈夫、周りからは
翔くんだけしか見えないし｣
余計だわ
智｢もしかして嫌?
だったらやめるけど｣
智くんがちょっとしょんぼりした顔で
俺を見るもんだから
俺は意地を張った
｢いや、乗るよ｣
……とは言ったものの
いざスワンボートのペダルを漕ぐと
それは虚しいものだった
周りをチラッと見ると
カップルが乗った
手漕ぎボートが浮かんでいる
しかも1
2艘、3艘も
こっちは男2人(1人は幽霊)で
しかもスワンボートなんて
ある意味公開処刑……
別に智くんが嫌って訳じゃないんだよ?
ただ出来れば俺も女の人と一緒に──
智｢翔くん大丈夫?具合悪そうだけど｣
｢いや、大丈夫｣
智｢やっぱり俺のせいかな
さっきも俺が
お化け屋敷に連れてくから
具合悪くしたんだよね｣
｢え?!ち、違うよ!
ほ、ほら滅多にプライベートで
メンバーと一緒に
遊園地行く事ないでしょ?
俺ちょっと緊張しちゃって……｣
智｢本当?俺のせいじゃない?｣
｢うん!絶対違う!｣
智｢そっか、なら良いんだけど｣
よ、良かった誤解が解けたみたいだ
しばらくスワンボートを漕ぐと
俺はふと智くんに質問した
｢智くんはさ、その
ニノとか松潤とか雅紀とか
それ以外の人達に
自分が見られないのは
どう思ってるの?寂しい?｣
智｢ん〜、半分かな?｣
｢半分?｣
智｢ホッとしている部分もあるんだけど
ちょっと寂しいんだよね
俺がそこに居るって証明が出来ないから
ニノも松潤も相葉ちゃんも見えないし
ファンの子だって俺を見れない
先輩も後輩も、それ以外の関係者の人も
そうじゃない人も、みんな見れない
でもね翔くんだけは見えてるから
安心出来るんだ｣
｢智くんをみんなに
気づいてもらう方法考えなきゃ｣
智｢いいよ、そんな事しなくたって
俺はただ翔くんの隣に居るだけで
みんなに気づかれなくても｣
そう言ってた彼だったが
何処が切ない顔をしていた
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 104人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：LiMe | 作成日時：2019年9月14日 3時
