【ゴーストハント】人生2周目な私の行く先は【GH】 (ページ16)

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～File1～旧校舎怪談15 ページ16

「設楽さんは随分とこういうものに詳しいんですね？」

私が麻衣に細かく説明してあげてると、突き刺さる問い

『えーと、親戚がこういうカメラ類のマニアでして…』

この答えは厳しいかなぁ、けど、言い訳が出てこなかったんだよこれ以外

「へえ…」

うわー！何その悪い顔、やめてやめて！！
これ以上は私の気持ちが折れる

私の気持ちを察してなのか分からないが、ナルちゃんが

「分かったか？―分かったら、そのくだらない質問をやめてさっさと働け！」

麻衣にカツを入れた、ビビるじゃん！急に大きい声出さないでよ～

機械を棚に収め終わると、ナルちゃんがそれぞれを配線し、セッティングしていく。

その間私達は、各教室の温度をチェックするように命じられた。

麻衣はなんだか怒りそうな雰囲気だったが、異議を申し立てたところでナルちゃんには逆らえないと気付いたのだろう、百面相をしていた。
かわいいです。

さて、2人で仲良く温度チェック！

「ねえ、A～」

『んー？』

「ぼろっちくてさ、結構危なくない？ここ」

『そうだねえ…あ、そこ弛んでるから危ないよ』

「ぅわっ！？とと……ありがとー、危うく足がハマるとこだったよ」

『いえいえー』

話しながら、淡々と温度を測っていく
んー…やっぱ特に低い場所はないんだよねー
当たり前だけどさあ

「よーし、あとちょっと！早く終わらせよ！」

『うん！』

気付けばあとは2階の西端の教室だけとなった
此処も無事に温度を測り終え、帰ろうと麻衣に声を掛けようとしたら、麻衣が上を見上げていた
何かあるのかな？

『まーいー？測り終わったけど、なんかあった？』

「へっ？あー……Aは聞こえなかった？」

『？何が』

「い、いや、聞こえなかったならいいの！」

『そう…』

聞こえてきた音といえば家鳴りの音くらいだ
ビビりな麻衣はそれを足音か何かと勘違いしたのかなあ

『さっ、ボスのところへ帰りましょー！』

「ボスって…ナルちゃんのこと？」

『むしろそれ以外に誰がいると？』

「確かに…」

麻衣の恐怖心を紛らわせるために明るくわいわいしながら帰ろうと思います

ナルちゃんには静かにできないのか、とかうるさい、とか、なんか罵倒されそうな気もするけど…そんなことより麻衣が元気でいることが1番だもんね！