【僕のヒーローアカデミア】幼馴染、セコムに進化しました。【轟焦凍】

図星を指された轟くん ページ23

轟side


USJ事件からニ日経ち、相澤先生から雄英体育祭が迫っていると聞かされたクラスの奴らは、全員張り切っている様子だった。

俺はとにかく、一位以外眼中にねえ。クソ親父を全否定するにはうってつけの機会だ。


Aも「体育祭、楽しみだね！」とワクワクしていてクソ可愛かった。
この可愛さが全国放送されると思うと.....全国にAのファンが出来ちまうじゃねえか。


「焦凍ってイケメンだから、全国の女の子のハートを鷲掴みにしそうだよねー」


それはお前だろ。

あははと呑気に笑いながら、俺の部屋のベッドでくつろぐA。
....無防備すぎる。警戒心なさすぎだろ。俺のこと試してんのか？


「早くベッドから降りろ」「えぇー、いいじゃん別にー！焦凍くんのケチ！」「ケチじゃねえ」俺の気持ちの問題なんだ。
今Aを押し倒したい衝動に駆られてんだよ察しろ。もしそれをして怖がられたりしたら....俺はもう生きていけねえ。


不貞腐れていたAだが、突然ニヤ〜っと笑ってベッドの毛布にくるまった。


「もしかして、焦凍くんはいやらしいことでも想像したんですか？ふふ、えっち」
「.....！」


台詞とは裏腹に悪戯っ子のような顔を見せたAは、俺にはもう小悪魔にしか見えなかった。
何だそのあざとさ.....！！つーか今Aの口から『えっち』って......！

胸が苦しすぎて死にそうだ。
死因がAのあざとさなんて笑えねえぞ。


何とか理性を総動員して「そんなわけねェだろ。さっさと降りろ」と言えば、今度は素直にベッドから降りた。



俺が怒っていると思ったのか、「ごめんって焦凍！ちょっとした冗談だってー」と俺の頰を指でツンツンと突いてくる。

行動がいちいち可愛すぎだろ....Aといると本当に表情筋が緩みそうになる。


「別に怒ってねえから。それやめろ」
「え、やだ。焦凍の頬っぺを突くのは私だけの特権だもん」
「どんな特権だ、それ」


残念だったな。テレビの前でAの可愛さにやられるであろうクソ野郎共。
Aは俺のモン(になる予定)だ。この笑顔も、目も、髪も、全部俺のだ。
せいぜいテレビの前で指咥えながら眺めてろ。そして満足しながら永眠しろ。(過激派)

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