sweetie and sweetie (ページ21)

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「ごちそうさまでした」

店員「タクシー呼んでありますので」

「ありがとうございます」

有言実行。

食べることに集中してお腹が満たされた私は帰ることに。

もう帰るだけだしと思い、グラスに入ってた残り半分のお酒を一気飲みした。

鞄を持ってお店のドアを開け、階段で下に降りようとした時、急に体がフラついた。

なんか目が…、どうしよう、すっごく眠いし力が入らない…。

自分の力だけでしっかり立つことが出来なくて私は近くの壁にもたれた。

『あれ、カレンちゃん、大丈夫？』

声をかけてきたのはいつかのしつこいスタッフさんだった。

大丈夫って聞いてきたのになぜか顔は笑ってる。

私はすぐに自分に起こったことを理解した。

『眠いでしょ？力入んないでしょ？俺が送っていってあげるよ。』

「大丈夫です、」

『タクシー待ってるし早く行こう』

「離して、くださいっ、」

腕を振りほどこうとしても力の入らない私の抵抗じゃどうにもならない。

『いつもガード固いからやっと成功したよ』

「いつですかっ」

『片寄くんと話してた時』

あの時、この人は私の飲みかけのグラスに睡眠薬を入れた。

そうとは知らず私はそのお酒を少しずつ飲み、最後には一気飲みをした。

「っ、だから嫌いなの、」

『知ってるよ。アイツとは知り合いだからアイツがしたことも、それが理由でこういう飲み会が嫌いになったのも知ってる。』

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