sweetie and sweetie (ページ13)

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itsuki.

撮影の休憩時間。

昼ご飯も食べて暇だった俺は散歩することにした。

フラフラと歩いてると前方にしゃがんでカメラを向けてるカレンちゃんがいた。

よっぽど集中してるのか全く俺の足音に気付かない。

野良猫の存在に気付き、静かにカレンちゃんの横にしゃがんだ。

樹「野良猫じゃん」

「ふ、藤原くん！？」

えっ、そんなに驚く？っていうぐらい驚いてるカレンちゃん。

いきなり立ち上がってバランスを崩して倒れそうになったカレンちゃんの腕を掴んで気付いたら抱きしめていた。

小柄だとは思っていたけど、こうして自分の腕の中にいると改めてカレンちゃんの小ささを感じた。

「ご、ごめん！ありがとう！」

樹「いや、俺こそなんか抱きしめちゃってごめん」

「ううん！大丈夫だから！もう何も言わないで！」

勢いよく俺から離れたカレンちゃんは俺に背を向けて必死に喋って手で顔をあおいでいた。

少し横にズレて後ろからこっそり見ると顔だけじゃなくて耳まで真っ赤になってた。

樹「……」

恋愛系の作品にも出たことあるのにそんな反応する？

それが俺の思った感想。

気になった俺はそっと肩に触れた。

樹「ねぇ、」

「ご、ごめん！慣れてないのっ！だから近付かないでっ！」

そう言って真っ赤の顔のまま走って行ってしまった。

樹「マジかよ…」

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