悲しい壁 ページ1
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kazuma.
壱馬「翔平、樹は？」
翔平「今日はカレンのところに泊まるそうです」
壱馬「樹だけ？」
翔平「そうです」
壱馬「ふーん」
昼間にカレンと樹が話してたのは知ってる。
練習が終わって早く帰ったはずなのに22時を過ぎても樹だけ帰って来ない。
一緒に帰った翔平に聞いたけど、樹だけ泊まるとかどういうこと？
年末に寮を出て一人暮らしを始めたカレン。
俺らがカレンの家に泊まる時は必ず複数人。
メンバーでも女の子の家だから俺ら男の中で絶対一人では泊まらないっていう暗黙のルールがある。
それなのに…
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次の日。
朝起きても樹はいなかった。
樹を見たのはスタジオに入ってから。
珍しく集合時間ギリギリでやって来たのは樹とカレン。
すれ違った樹からはカレンの匂いがした。
そしてなぜかカレンからも樹の匂いがした。
カレン家に泊まったのは分かるけどお互いの匂いがする意味が分からん。
そんなん抱き合ったりくっついたりしない限り無理やん。
なんかすっごいムカつく。
陣「リハ始めんでー！」
リハが始まって昼過ぎにやっと休憩。
各々が昼飯を食ったり外に買いに行こうとするメンバーがいる中、俺の足は97年組で集まってるカレンの元へ。
翔平「おっ、壱馬さんも一緒に食べますか？」
壱馬「なぁ、男、家に泊めるとかどういうこと？」
「……」
海青「それって昨日の樹のことですか？」
俺の声のトーンが低いことに気付いたのか、空気を変えるために答えたのは海青やった。
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作者名：LALA
| 作成日時：2022年9月25日 14時
